矢川神社・天保義民
週刊 『近江富士』・臨時増刊号
今はどうか知りませんが、私たちが子供のころは、時代劇映画を見るときに、登場人物をエエ方とワル方に分類していました。悪徳代官はワル方で、水戸黄門はエエ方です(本来はイイ方なんでしょうが、ここは関西弁で……)。↓
昨日の碑文は「幕吏本陣」を読み落とすと、「甲南町の農民が、野洲町三上におしかけた」となり、甲南町がエエ方で野洲町がワル方という構図になりますが、そうではありません。農民集団が抗議したのは幕府から派遣されてきた検地役人に対してであって、その本陣が三上に置かれていたわけです。↓
「三上を中心とする野洲川流域農民集団」対「幕府の検地役人」が対立の構図なのです。そのときの検地は、実際の長さが1丈1尺6寸の竿に1丈2尺2分の目盛りをつけて行われたといいます。田圃は実際の面積は変わらないにもかかわらず、数字の上では広くなります。↓
年貢はその数字で計算されるわけですから、農民はたまりません。これがことの発端でした。天保13年10月14日夜、月光はすごいまでに明るかったといいます。(旧暦の14日ですから、満月の前の日です。)
この夜、杣川流域の農民たちが集まったのが、この矢川神社、碑文にいう「矢川の社頭」です。矢川橋のたもとから参道が延びています。
碑文1/2
碑文2/2
以上3点 2007.11.15 甲賀市甲南町深川
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