和邇港から
■大津市(旧志賀町)和邇港からです。国道161号沿いにあって、わかりやすい場所です。すこし南を和邇川が流れています。写っている岬が和邇川のデルタです。川を境にして北側が和邇浜、南側が今宿浜です。カメラのすぐ左後ろが和邇港です。■むかし語り音楽夜話
--------わたしの名曲迷選(軍歌からベートーベンまで)--------
38.ヴィヴァルディ・合奏協奏曲「四季」より、「冬」の第2楽章
リンク先のWebでは、曲名が 「合奏協奏曲「四季」第一楽章より「冬」 となっていておかしいが、演奏される曲は正しい。
高校生のころだったか大学生のころだったか、記憶が怪しいが、夜11時台、11時15分からだったか、45分からだったかに、NHK第1放送で「お休みの前に」という番組があった。それが終わると、ニュースか何かの短い番組のあと、「君が代」が鳴って放送終了という段取りであった。一晩中のべつ幕なしに電波たれ流しの昨今とは訳が違う。日本中がきわめて健康的な生活を送っていた時代であった。
その番組のテーマ音楽がヴィヴァルディ・合奏協奏曲「四季」、全4曲中の4番目、「冬」の第2楽章だった。といってもそのときその曲名を知っていたわけではない。高校の音楽の授業を鵜呑みにして、音楽はバッハから始まったのだと、信じ切っていた時代である。バロック音楽の知識など、薬にするほども持ち合わせていなかった。そんな白紙の頭に、この曲の美しさが染みついた。曲目を知らないまま、数年が過ぎた。
昭和30年代に入ってからだったか、何かの番組で、ヴィヴァルディを知り、この曲を知った。演奏はイ・ムジチ合奏団、コンサートマスターはフェリックス・アーヨだった。生演奏を聴いてみたいと思った。それをイ・ムジチより先に聴かせてくれたのが、ビルティオージ・ディ・ローマだった。
昭和37年4月21日、大阪フェスティバルHでの演奏会。オールヴィヴァルディ・プログラム。どれを聴いても同じ曲に聞こえた。やっている本人たちは飽きないないのかなと思ったりもしながら、うとうとしていた。安月給だから、演奏会は一番安い席と決めていた。その日も2階のいちばん後ろの席だった。後ろの人を気にすることなし、いい気持ちだった。そのうちに、演奏に合っているような、合っていないような不思議な音で目がさめた。演奏は何事もなかったように続いている。夢だったのか。
バロック音楽は、ときどき自然描写を擬音的に取り入れたりすることがあるから、曲の一部だったんだろうと納得した。と、今度は頭のすぐ上で音がした。頭の上、そこは天井だった。音は天井の上。雷だった。そういえば、大阪への途中、どこかへの落雷で電車が止まりかけたことを思い出した。それがまだ暴れていたのである。バロック音楽の伴奏で聴く生の雷。最初で最後の体験だった。
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