「近江富士」かわら版

近江富士、四季の風景 ■「穂高から三上山まで」---わたしの山と写真---連載中

2008年05月03日

タケノコだ!



写真拡大■近江八幡市野村町。日野川にかかる野村橋下流堤防沿いの竹林です。竹の元気がよくて、そばを通る道路にまで進出してきています。もっと天気のいい日に撮りたかったのですが、それを待っていたら、タケノコが伸びてしまうし、難儀なところです。
 
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■むかし語り音楽夜話
--------わたしの名曲迷選(軍歌からベートーベンまで)--------
   
 93.交響曲第2番-------ブラームス----------
 

 年代ははっきりしない。多分昭和40年前後だったと思う。そのころ輸入盤が手に入りやすくなった。ドイツグラムホンなどの盤が日本製よりいくらか高い程度の値段で入手できるようになった。

 ウィルヘルム・ケンプのベートーベンピアノソナタの全曲や、カラヤンのブラームス交響曲全集などを買ってありがたかっていた。植木等が「あーりがあたや、ありがたや・・・」と歌う、例の「ありがたや節」もそのころではなかったか。日本製と輸入盤とどう違うのか。今になって思うと「大差なし」、これが正直なところである。しかし、戦後この方、日本製はダメだという劣等感が身に付いてしまっていたから、輸入盤の方が音がいいと錯覚させらていた。

 そんなころである。NHKでブラームスの交響曲第2番が放送された。カラヤン・ベルリンフィル、ドイツグラムホン盤だという。よしよし、それならワシも持ってるぞ。自分が持っている盤をわざわざ放送で聴かなくてもいいようなものだけれども、人間というやつは放送で聴いた方が値打ちが出るように錯覚する。いまでも時々テレビに出ると、「八田さん、テレビに出たはりましたな」とよくいわれる。テレビに映っている顔を見んでも実物が目の前にいるのだから、それを見とけばいいものを・・・といつも思うのだが、そういうわけでもないらしい。

 かく申す私も、そんな野次馬根性で、その放送を聴いた。第2番はブラームスの田園交響曲といわれる牧歌的な曲である。カラヤンは初め押さえておいて終わりに向かって盛り上げる。これが常套手段、要するに競馬と一緒である。ムチが入るとガンガン鳴る。終楽章のコーダのところで、ブラスがびゅうびゅう。そして・・・・終わった。
 
 しかし、よう鳴ったな。こんなに鳴ったかな?。・・・ワシのレコードはこんなに鳴らなかったぞ・・・・。気になりだした。あとの放送はそっちのけにして、ドイツグラ謀反盤をかけてみた。ワープロというやつは、時々こういう気が利くことをやる。まさに謀反盤だった。ブラスの鳴りが全然違うのである。お前はワシに謀反を働いたな。

 放送の音は、たとえていえば、ブラスが舞台の最前面に出てきてびゅうびゅう吹いている。うちの謀反盤は、舞台の奥で後ろに向いて吹いている。そんな感じである。同じドイツグラムホン盤である。アンプもスピーカーも同じ。違うのは、アンプへの入力がラジオ・チューナーからか、プレーヤーからかの違いだけである。となると、結論は出たようなもの。カートリッジの違いである。

 そのころ私は、いわゆるMM(ムービング・マグネット)式のカートリッジを使っていた。コイルの中で磁石が動く方式である。ところが、放送局はMC(ムービング・コイル)式を使っているという。差は歴然としていた。何のために高い金を出して輸入盤を買ったのか、このままでは意味がない。

 そのころマニア仲間では、サテン音響というメーカーの人気が高かった。京都の北大路烏丸を西の方へ入った、大谷大学の裏手に本社があった。人の噂では、家内手工業的にやっているのだということだった。真偽のほどは分からない。思いきってサテンのカートリッジに換えてみた。音が変わった。ブラスが舞台の前へ出てきた。気持ちがよかった。

 後日談がある。
 ある年の暮れ、北山の雲ヶ畑へ写真を撮りにいった。その帰り、調整を依頼しておいたのを思い出しサテンへ寄った。出てきた女性が「針は交換されますか」という。減っているなら交換しなければならないが、そのときは現金を持っていなかった。そのころ、ダイヤ針がいくらだったか。少なくとも、ちょっとポケットからという金額ではなかった。

 「お金は、またついでの時に持ってきてくださったら結構です。針を交換されるなら、調整料はサービスさせていただきます。その方がお得でしょう」。じゃ、そうしようかな。「しかし、針があったかな」と独り言をいいながら奥へ引っ込む。ややあって出てきた彼女。「製品からはずして、付け替えてきました。代金は来年でよろしいですよ」といって、別に住所を聞こうともしない。そのまま知らぬ顔をしてかるわけにもいかず、滅多に使わない名刺をおいて帰る。

 そんなことで、何度かサテンへ通ったが、何ための調整だったのかまったく覚えていない。その女性に会いに行ったわけでもないのだが。



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1976年以来、30年にわたって近江富士・三上山の写真を撮り続けてきました。その三上山の姿を新旧とりまぜて・・・。 「穂高から三上山まで」・わたしの山と写真、連載中。こちらもよろしく。
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