「近江富士」かわら版

近江富士、四季の風景 ■「穂高から三上山まで」---わたしの山と写真---連載中

2008年05月15日

芥子の花



写真拡大■野洲市南桜。農道の脇に咲いている芥子の花です。ところどころにぽつぽつと咲いています。あとの蕾はまだこれから咲くのでしょうが、その花はこうして、ぽつりぽつりと咲くのが似合っています。たくさん咲きすぎると絵になりにくいでしょう。



◆朝日新聞週刊情報誌「あいあい AI 滋賀」に写真シリーズ ”三上山物語” を連載します。・・・・5月14日号スタート、約1年間の予定です。


■穂高から三上山まで
--------わたしの山と写真--------
   
 004.白馬岳・1-------
 
写真拡大 翌昭和31年夏、白馬岳。
 まずこの写真2枚。左の写真はなんとか列車の車内だということは分かる。網棚に得体の知れないものが押し上げられ、天井からも意味不明のモノがぶら下がっている。
 大阪から東海道線、中央線、大糸南線を経由して信濃森上まで行く準急の車内である。京都からでは乗れないというので、いったん大阪まで出て、そこで何時間か待つ。発車の何十分か前になると、駅員が来て、列を100人ずつぐらいに区切っていく。最初のグループは前から1両目、次は2両目・・・。1両目が全部座れるわけではない。1両目の最後でちょん着られたヤツは絶対に座れない。それよりあとに来て2両目のトップに区切られた人間が楽々座れる。そういうけったいなシステムだったが、誰もモンクはいわなかった。改札を通れば、ザックを背中に、あの階段を駆け上るのである。


写真拡大 この写真の意味は絶対に分からないだろう。真ん中で白いシャツを着て寝ているところが、列車の通路である。列車に乗るが早いか、新聞紙を敷いて寝てしまう。人が通ろうと通ろまいとお構いなし。通ろうと思えば、またいでいくしか方法はない。足は座席の下へ伸びてくる。座席にありついても、足を床におろすことができない。前のシートへのせるしか手はない。結局乗ったが最後そのまま終点まで我慢するだけ。左上に見えている肩は、それでもとにかく座席にありついた幸せな男。腕時計の手は、通路の手前で座っている男。右上から出ている腕か膝か分からないのがあるし、中央に手が1本見えるが、これがどこからでてきているのか不明。これは誰の手ヤ!。もちろん男性だけではないのだから、恐ろしいものだった。

写真拡大 C62,EF58,D51,C56、C12、 当時のメモである。C62といいうのは、大阪から米原までの蒸気機関車。そこから電気機関車に変わってEF58で名古屋まで。中央線は貨物用のD51。松本から信濃大町までがC56。左の写真はそこから終着の信濃森上までを牽いたC12である。身動きもできない車内から、機関車の種類を確かめる。ご苦労なこと。我ながら頭が下がる。しかし、そんなこと調べて何になるの。早い話がアホやね。

写真拡大 そして信濃四谷。いまの「白馬」である。その白馬を「ハクバ」を呼ばす非文化性についてのボヤキは、音楽夜話「山小屋の灯」で述べたので、ここでは割愛する。いずれにしても、昨日の午後京都を発って、大阪へ出て、そこから一晩列車に揺られて、今朝、やっとたどり着いたところである。
 
写真拡大 ・・・信濃四谷駅前。この涙ぐましい人たち。この人たちが、戦後の日本を支え・・・いま、後期高齢者目前。やがては末期高齢者となる。祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり。
 いまでも夏山シーズン、スキーシーズンにはこのような風景が見られるのだろうか。列車からはき出された人間が、難民よろしくバスの殺到するのである。何人いるのだろうか。大阪からの準急が何両編成だったのか、それが分かれば概算できるのだが、残念ながら記録にない。しょうもない機関車の種類はどうでもええのや。肝心のこと記録しとかんかい。ヘイすんまへん。それにしても、凄いバスやね。これに乗るの?


■近江富士写真展開催中 花緑公園ふるさと館内ギャラリー兼休憩室

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■全国ふるさと富士サミット講演録 『谷文晁が見た三上山』
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八田正文
1976年以来、30年にわたって近江富士・三上山の写真を撮り続けてきました。その三上山の姿を新旧とりまぜて・・・。 「穂高から三上山まで」・わたしの山と写真、連載中。こちらもよろしく。
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