2008年03月18日
三上から
■野洲市三上の集落内にある祠です。祠の左側に工場様の建物がありますが、その手前を国道8号が通っています。あと半月ほどで後ろの木がサクラでいっぱいになり、そして、さらに一ヶ月ほどで、前の田圃が水田になります。■むかし語り音楽夜話
--------わたしの名曲迷選(軍歌からベートーベンまで)--------
47.立体音楽堂・2
----昨日の続き----
午前11時。今まで別々の音を出していたラジオが、一つに統合された。生まれて初めての何とも不思議な感覚だった。と同時に、それまで全くの劣勢でおよそものの役には立つまいと思われていた「並」が、「スーパー」に合わすように機能しだしたのである。これには驚いた。能力は違う。しかし、それが同じ目的に向かって作動しようとするとき、両者はその能力の和以上の働きをする。
当然、両方「スーパー」なら、もっと効果的な音が聞けただろうことは想像に苦しくない。しかしそれと比較しても仕方がない。「スーパー」と「並」が、いま目の前で、別々に出す音以上の音を出しているのである。それは間違いのない事実だった。音の善し悪し、音楽の出来不出来以上に、まずそのことに感動した。そのときは別に何とも思わずに聞いていたが、いま思い返してみると、大きな人生の教訓を得た思いである。
番組では、多分オーケストラ曲の何かが演奏されたはずである。しかし、その内容は何も覚えていない。いま記憶にあるのは、曲が終わったときの拍手の広がりである。左右のスピーカー間、番組のアナウンスにいう「二等辺三角形の底辺」全体からわき上がるように拍手が聞こえてきた。半世紀過ぎた今でもそのときの感動を思い出す。私のステレオ初体験は、幾何の授業と拍手の広がりだった。
■ステレオ放送というともう一つ忘れられない番組がある。この「立体音楽堂」であったのか、後の「FMステレオ」のデモ番組だったのか、記憶が混同してしまっているのだが、音の質・内容から考えると、後者であった確率が高い。
番組で紹介されたのは、つぎの3つだった。
1.走行中の列車の窓から草原に鳴く虫の声を聞く。
2.どこかの庭園の飛び石伝いに歩く下駄の音と、枝折戸を開閉する音。
3.カーネギーホールでの箏曲の演奏。
とくに1の走行中の列車から聞く秋の虫の音。これが秀逸だった。空調完備の今の列車では考えられないことだが、当時、夏の列車は窓開放、これが常識だった。その窓から聞こえてくる虫の声。それが近づき遠ざかる様子が見事にとらえたれていた。虫の声がスピーカーの間をゆっくりと動いていった。
音の様子では、列車はゆっくり走っているようではあったが、それだとしても車中から虫の声がきこえるのか。驚きだった。踏切の警報音は耳にしたことがあるが、いくら当時でも虫の声を聞いたことはなかった。よほどいいマイクを使ったのだろうと感じ入っていた。
この放送は反響が大きかったらしい。後日、制作過程が明らかになった。列車の音と、虫の音は別々に録音されたものを合成したものだったという。
まず列車にマイクを持ち込んで走行音を録る。虫の声は八ヶ岳山麓、車その他の雑音が一切ない場所を選んで録音したという。そしてミキシング、片方のチャンネルから虫の音を徐々に大きくして近づいてくる様子を表し、中央へ来たところで、今度は虫の音を反対側のチャンネルへ移し、音を小さくしていく。うんなるほど・・・。
ところがそれだけではダメだという。近づいて来て遠ざかって行く感じを表現するには音量の変化だけではなしに、ドップラー効果による音程の変化をつけなければならない。パトカーや救急車がサイレンを鳴らしながら目の前を通過するとき、音程が下がる、あの現象である。その制作談では、テープの回転数を落とした云々だったと記憶する。
■デジカメ わいわい村「とれとれ作品集」
■全国ふるさと富士サミット講演録 『谷文晁が見た三上山』
■写真ステージ 「近江富士」 HP
この記事へのトラックバックURL
http://omfuji.shiga-saku.net/t88952


