2008年03月22日

水口から



写真拡大■甲賀市水口町スポーツの森。水口市街から、国道307号が野洲川を渡って、貴生川に向かいます。川を渡り、上り坂で峠へ向かうまで右側に水口スポーツの森があります。小高い丘でそこに登ると三上山が見えます。空気が鮮明だと、遠くに比良山が望めますが、この日はあいにく・・・。


  
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■むかし語り音楽夜話
--------わたしの名曲迷選(軍歌からベートーベンまで)-------- 
  
 51.あの丘越えて-------山の牧場の お昼どき-------

  作詞:菊田一夫  作曲:万城目正  昭和26年  


 1.山の牧場の 夕暮に
    雁が飛んでる ただ一羽
    私もひとり ただひとり
    あおの背中に 目を覚まし
    イヤッホー イヤッホー

 時代は少し前後する。このとき私は高校3年生だった。鶴田浩二と美空ひばりが主演をした、同名の映画の主題歌だった。高校生には最後の「イヤッホー イヤッホー」が人気だった。同級生のSという男が、体育の授業中にイヤッホー イヤッホーをやってどやされていたのを思い出す。

 私は、この映画を家の近くの伏見の映画館で見た。なぜそんなことまで憶えているのかというと、映画の中のひばりの歌を聞いて、ああこれだと思った記憶があるからである。というのは、伏見の映画館へは、封切館に比べて、2~3週間、ものによっては1ヶ月近く遅れてやってくるのが普通だった。だから、歌がはやりだしてから間が抜けたころに映画がやってくるのである。このときもそれだった。

 映画そのものは、少女ひばりの家庭教師・鶴田浩二へ淡い恋心で何がどうということのないものだった。しかしその中で見た風景は深く心に残った。閑かな山間の水面に枯死した木が立っていた。いまならどうということのない有名な大正池である。しかしそのころの私にとって、大正池はおろか、上高地すら写真ででも見たことのない、未知の風景だった。どこだろう。その思いが深く残った。

 昭和29年夏、友人のHがコダクロームで撮ってきた大正池の写真を見て、ここだと思った。「あの丘越えて」はモノクロだったが、間違いなくこの風景だった。翌30年、生まれて初めて美ヶ原へ行ったことは、「アルプスの牧場」の項で触れた。その帰り、というより、美ヶ原がついでで、こちらがメインだったのだが、上高地へ行った。梓川にダムも何もなかったころ、島々からの道はまだ地道で、バスはもうもうたる砂塵を巻き上げてあえいでいた。沢渡でエンジン冷却を理由に30分ほど止まった。道路脇の茶店の前で、小猿が1匹ひもにつながれて、愛嬌を振りまいていた。
   
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