遠いススキ
近江八幡市牧町
湖岸道路長命寺方面から南へ、「湖岸白鳥川」を越えたあたりで、左前方に遠くススキの穂が光っているのが見えた。風景というのは”いいな”と思った瞬間、その場所から見たのが一番いい。ちょっと場所を変えるとだめだし、”またあとで”と後回しにしていってみるともうだめだ。亡くなった前田真三の写真集『出合の瞬間』はそれを言っているのであろう。
とはいえ、湖岸道路にクルマを止めてという無茶なことはできない。岡山の麓の老人ホーム「水茎の里」まで走り、そこから農道を引き返した。湖岸道路からは当然位置が少しずれているし、高さも少し低いけれど、ほぼ同じ風景が見えた。ススキの手前は麦畑、烏が数羽遊んでいる。何をやっているのかわからないが、替わるがわる岡山の方へ飛び去ったり飛び来たり。ファインダーで見た時にはカラスに見えたが、今こうしてみるとトンビにも見える。さてどっちや、それすら見分けられない怪しい目である。
写真ステージ 「近江富士」
三上山撮影のついでに・・・
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