木陰

八田正文

2016年06月30日 09:03

大津市雄琴5丁目
 雄琴川河口右岸を外側へ下ったところ。ボートクラブの裏口のようになっていて、半ば陸揚げされた船が1艘だったか、2艘だったか。しかし写真には入ってこない。結果的に見えるのは小さな入り江、緑の木陰に去年の枯草がまだそのまま残っていた。

 梅雨の晴れ間で琵琶湖の上には雲がなく、東の方には白い雲が連なっていた。こうして水平方向から見ると、白い雲の影がどのあたりからなのか、これが全く分からない。比良山の上あたりから見ると雲が動いてその影が地上に落ちるのが見える。神さんと人間の違いである。人間界を天上から見る。以前はこれが神の領域であった。恐れを知らない人間が天上界から神を追いだした。いま神は地下にしか住めない。

 不思議なもので、自分がこうして木陰にいると、およそ何の関係もない場所にある三上山も、自分と同じ木陰に立つように感じられる。神にはない感覚、それでいいのである。
 
   写真ステージ 「近江富士」

 
三上山撮影のついでに・・・


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