城山が

八田正文

2017年07月31日 10:17

栗東市六地蔵
 日向山登山口の駐車場入り口に階段状の墓地がある。たかだか数mの高さだが、そこへ上ると視界が一気に広がる。田んぼの中にある灌木でふさがれていた視線が、それを越えて奥にある旧東海街道沿いの集落につながるためである。と、ここまでは何度も経験している。今回、この風景を新しく感じたのは、三上山の右裾にちょこんと見える傾いた台形を見たからだった。城山、この山が背後の日光山山頂から見えることは当然のこととして知っていた。しかし、山麓のここから見えるとは夢にも思っていなかった。

 いつもは北の野洲市旧中主町や近江八幡市あたりから見て、三上山の左に見えるのが当然の風景と思い込んでいるのだが、反対の南側から見れば右に見えることもある。いつかも湖南市三雲の大沙川沿いから見えて驚いたことがあった。そして三上山のすぐ右側、ぐるっと後ろを回って最初に顔を出すところがここだったのだ。立場の違いで見え方が変わる。人間だれでも自分の立場が当たり前と思いこむ。心したい。
       
   写真ステージ 「近江富士」

 
三上山撮影のついでに・・・

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