不要な外出は

新幹線野洲川鉄橋。新大阪始発の一番列車までにゆうに1時間以上はある。そんな時刻でありながら、早くも中空に上がった太陽がじりじりと焼けるように熱い。先ほど横を通り過ぎていった高校生のユニホームがべっとりと肌にへばりついていた。そんな中でY字型に流れ下ってくる中央の流れが一抹の涼ではあるが、それも頭の中で感じるだけの話。実際には河床の砂礫が焼ける方がはるかに熱いはず。
命にかかわる暑さ。ためらわずにエアコンをかけ、日中の不要な外出は控えてください。・・・TVは叫び続けるだろう。言われなくとも、日中に外出する勇気はないが、そこでふと考える。私の撮影行は不要か重要か。世間様から見れば、不要の最たるもの。そこで倒れても「ええトシして」と笑われるのが落ち。しかし私にとってはそれが最重要事項なのである。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば

