暗雲累々

けったいなものができた。右端の構造物である。誰が見ても第一にこれに目が行く。正体は1号バイパスの高架橋である。広域農道と斜めにクロスしている。バイパスはいまは2車線だけどいずれは4車線になるだろう。当然平面交差は無理。成り行き上仕方なことはわかる。難儀なものができてしまった。せめて農道をアンダークロスさせるとか、手はなかったか。設計者は風景のことまで考えないのだろうな。もっとも、別の場所では農道が下をくぐる例もあるのだが。
場所は甲西大橋の右岸近く。昨日、一昨日にとり上げた河川敷グランドの反対側である。野洲川本流が堤防のすぐ近くを流れている。雨のあとで水が濁っている。近くに甲西北中学があって、ランドマークになっていたが、バイパスができて風景としての影が薄くなった。
写真ステージ 「近江富士」
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暗雲累々

きのうのグランドと河床との境にネットが張ってあり、その外側に細い道が続いている。標題写真は、そのネットの終わりの場所からの撮影である。結果的にグランドが背後にまわった分だけ三上山に近づいたわけで、風景そのものはほとんど変化なし。違いといえば、河床を目の前で見ていることぐらい。
写真ではよほど注意していないと見えないが、水たまりの濁った水面が見える。本流は右岸側を流れており、それでないことは確かだが、雨のあとだったから増水した残りか、左岸から流れ込んだ小河川なのか、そこのところはよくはわからない。このあたりは金勝・阿星山地から流れ込む小さな川が天井川となって旧東海道をまたぎ、野洲川に流入していた。それの一部のような気もするが。
そんなことはどうでもエエ話。大きな風景としては左に見える菩提寺山が大きく主役を張ったように見える。三上山はその裾の奥に小ぢんまりと。その右ずーっと遠くに比良連峰。その右に天山(希望が丘芝生ランドの南に立つ)。その下、右端にちらっと見える建物が対岸正福寺の生田病院。
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暗雲累々

甲西大橋野洲川左岸。地名を調べると「湖南市中央」だという。湖南市役所や甲西文化ホールなどがあり、この地名がつけられたのだろうが、地理不案内なものから見ると、こういうネーミングは一番無機的で分かりにくい。野洲川左岸を走る旧国道1号「平松」交差点から右岸の1号バイパス「正福寺東」交差点を結ぶ橋で、そのまま直進すると十二坊山中、天然温泉ゆららの湯につながっている。比較的新しい橋で両側に歩道もありすぐ上流に並行して架かる水道橋のアーチが印象を強めている。左岸側で緩くカーブしており、なぜこんな面倒な設計をと感心する。奥の山が十二坊。
さて、標題写真は橋の下流、左岸河川敷にあるグランド。上流にある野洲川運動公園の最下端かと思ったが、途中で途切れておりよくは分からない。北の方は暗雲に覆われ、南では青空が広がるという不思議な天気。乾いた風が涼しかったが、ウイークデーの午後、グランドには人っ子一人いなかった。
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いつか見た風景

駐車場の端にちょっとした小川があって、国道と直角に100mほど農道が伸びている。(写真はその突き当り)。そこを進むとと小さな森の横から甲西高校の体育館の屋根が見えてくる。面白いといえば面白い、しかしこれだけ強すぎるもの考えもの。もうちょっと進むとその屋根が叢に隠れ左の菩提寺山が現れてくる(標題写真)。旧石部町から甲西町にかけての旧1号沿いはもう写真になるようなところはなくなったと思い込んでいたが、こんな風景が残っていた。それにしても乱立する電柱には閉口。
昨日今日見てもらった風景、国道1号沿いの松の木、ガソリンスタンド、甲西高校の体育館の屋根などは、以前国道を越えた反対側、草津線の大砂川トンネル付近から見ていた風景だった。この風景も電柱が気になって、この欄では使わなかったはずだけど。
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赤いのぼり

国道1号を石部から三雲の方へ走る。夏見交差点の少し手前、左側にうどん屋さんらしき店がある。子細に調べれば分かるのだろうが、ざっと見ただけでは店の名前はわからない。(Google Mapでは「みくりやうどん」とある)。そのうどん屋さんの駐車場らかの風景が以前から気になっていた。
走りながら車から見るのと、実際に現場に立つのとでは風景の見え方が違う。歩いてみるとクルマからでは見えなかった邪魔者が目立つ場合が多い。今回も田んぼの中に妙な電柱が立っている。これは相手が菩提寺山の場合だが、三上山と合わそうとすると何とも邪魔になる。かくなる上は仕方なし。うどん屋さんののぼりを前に持ってきて。・・・・しかし、この色の組み合わせは最悪やね。
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風走る

大きな台風だった。まだ九州にあるというのに当地にも一日中結構強風が吹き荒れた。あんなのが真正面からやってきたらどうなっていたことやら。
台風騒動の前、直射日光は強く肌をさすが、風が涼しくしのぎやすい、そんな日が2,3日続いた。そんな一日。三上の大豆畑。こういう風景を見ると、つい八ヶ岳山麓や群馬県浅間山周辺の高原を想起する。風が強く葉がひらひらと揺れ、裏向いた葉が白っぽく光る。それが風の流れによって移動してゆく。その動きを表現できたらと思うがどうしても止まってしまう。動きのあるものを1枚の写真に収める難しさ。天気はこのあと急速に回復に向かい、夕方には雲一つない快晴に。
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鉄塔立つ

湖南市岩根、1号バイパス沿いである。朝国から岩根までずっと真正面に三上山が見えるが、道路とほぼ平行に高圧線が走る。鉄塔が何本あるか、勘定したことはないが結構な数が立ち並ぶ。三上山を撮りだしたころは一面の田んぼを前にして、この鉄塔さえなければと思っていた。今から考えれば、そのころは自由に場所が選べた。いつごろか、鉄塔も一つの風景だと考えるようになったが、そのときにはバイパスの工事が始まっていた。昔に比べて場所選びは難しくなった。いつも風景の変化の後追いをしてきた。これはそういう意味で反省の風景である。
左が菩提寺山、右の遠くの山が比良連峰。手前の赤い屋根が甲西北中学の体育館。
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暗雲

とりあえずクルマを置かねばならない。森林センターの駐車場へ入る。以前はいつ行っても楽に置けたが、最近はイベントがあると結構いっぱいになる。このときもそんな状態だった。無理して置いたので遠出はできない。雨はだんだん強くなる。結局その場でクルマを入れず、カメラを上へ向けて1枚。いつの間にか上空も暗雲に覆われ、わずかに南の方だけが明るみが残る、そんな状態になっていた。ミレーなんてものじゃない。
話変わって昨夜(23日)9:00。Eテレ・クラシック音楽館。バッハ・ミサ曲ロ短調。演奏、バッハ・コレギウム・ジャパン。指揮・鈴木雅明。編成の小さいオーケストラを囲むように、半円形一列に並んだコーラス。独唱者もその列の中にいて、出番のときだけ舞台の前へ出てきて歌う。終われば元の位置へ。
楽器はすべて古楽器。オルガンなどもホール備え付けのでかいのがあるのに、それは使わない。そのむかし尾崎喜八さんが膝にのりそうなと表現していたが、本当に可愛らしい小型のオルガン。50年近くの昔、大阪フェスティバルホールで聴いたミュンヘン・バッハ管弦楽団(指揮:カール・リヒター)の演奏を思い出す。その時のオルガンはドイツから持ってきたというこで話題になっていたが。
金管などもバルブなし。トランペットといえばいいのか、見たこともないような長いラッパ。いっぱいに伸ばした右手で水平やや上向きに向けて吹く。左手は使わない。初めてみるその姿。ホルンももちろんバルブなし。伸ばせば何mになるのかというパイプのぐるぐる巻き。そんな中でティンパニーだけが乾いた板をたたくような現代的な音。もちろんそれだけが現代ものというわけはないのだろうから、古楽器だとは思うが、私には判断する能力はない。その乾いた音が何ともパンチがきいていた。途中2度ほど眠気が来た。そのつどティンパニーに起こしてもらい、11時まで2時間たっぷり。そのまますーと眠ってしまったのは言うまでもない。
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