真夏の平湖

空気が澱んで見通しがきかない。こんなときは平湖はどんなんだろう。ふと思いついて行ってみた。山自体が見えるかどうか心配したが、それほどのことはなく山はしっかり見えた。でももちろん水鳥はいない。さみしいものだ。遠くに見える真珠の養殖棚がなんとなく以前と違うように感じる。そういえばいつか養殖の仕事を復活させたと新聞に出ていた。それで雰囲気が変わったのかもしれない。ところどころにシラサギはいるが、それもごくわずか、これは渡り鳥ではないのだから、もっといても不思議ではないが。
それよりも黒い鳥が並んでいるようだ。鵜だとは思うがそれがもう一つはっきりしない。持っていたショートズームをいっぱいに伸ばして撮っておき、帰ってから画面いっぱいに伸ばしてみた。それをトリミングしたのがこの写真。なるほどそういうことだったのか。縦棒をくくりつけた横棒に止まっていたわけ。なるほどその方が止まりやすいのは我々人間にもわかる。でも確か白鷺は棒のてっぺんに止まっていたように思うが。・・・・「思うが」ではアカンだろう。ということで、昔の写真を引っ張り出した。2012年だから3年ほど前になる。確かめてよかった、シラサギもやっぱり横棒に止まっているようである。ごめんね鵜ちゃん。妙な濡れ衣を着せようとして。
写真ステージ 「近江富士」
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間抜けた話

服部大橋を左岸へ渡り切ったところである。旧野洲川南流と新放水路、琵琶湖側を走る国道477号(浜街道)を三辺とする三角形を形成しており、よほどの用事がなければ車も入り込まないし、通り抜ける車もない、静かなたたずまいの農地である。田園空間センターが立てたと思われる「水利・水防と農地の歴史探訪ルート」という標識が立っている。面白い内容だと思うが、何人の人が反応するのだろう。第一、人が歩いていない。
堤防の上に見える細い黒線は、1つ上流の新庄大橋である。車が走っている状態を撮ったつもりだったが、きっちり見てみると1台も走っていない。ファインダーをのぞいた時は2,3台走っていて、面白いなと思った記憶があるが、シャッターを切った時には走り去っていたらしい。間抜けた話である。
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服部大橋から

服部大橋から。前方に見えているのが新庄大橋。野洲市三上の国道8号・野洲川大橋から下流へ最初の橋が旧中山道野洲川橋。以下、近江富士大橋、川田大橋、新庄大橋、服部大橋と続く。歩道はないがめったに車はこないから、気楽に撮影ができる。朝はよく晴れていた、昼過ぎから曇ってくるだろうとの予報だったので、9時半ごろ家を出た。現場まで20分そこそこなのに、着いた時にはすでにもう曇りだしていた。
放水路工事中、このあたりから古代の遺跡が出土した。出土品が服部町の守山市埋蔵文化材センターに収められている。そのセンター付近の稲荷神社の森を撮ろうと振り返ったら、中洲の片隅で鵜が群れていた。珍しい風景ではなく、根気よく探せばどこかで毎日同じようなことが見られるような気がする。望遠は持っていなかったので、トリミングで拡大したが、鵜が遊ぶ横でアオサギがじっと立ち尽くしている。これもよく見る風景。集団的自衛権で、鵜の見張り番を買って出ているのか。それとも鵜の食い残しを狙っているのか。
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災害跡

金勝川が小さな半径でぐいっと90度折れ曲がる。その部分を外側から見たところである。高い堤防が三層になっているのが分かる。三上山は上半分しか見えない。去年の冬、災害復旧工事の最中で近寄るのもはばかられるような状況だった(一昨年9月、台風18号による被害)。今は工事が進みそこを通り抜けて撮影地へ至ることができた。川幅を広げて堤防の高さを下げたことが分かる(奥が上流)。この画面の左奥、藪の横が標題写真の撮影現場である。
そういう事情で、今回の標題写真については冬バージョンはない。復旧工事の現場を左岸から見たところ。工事を経た現在の様子。
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夏到来

一見して川の流れとその向こうの川岸に見えるがそうではない。見えている水面は目川池、その向こうが金勝川の堤防である。カメラの位置を基準にしていえば、金勝川は画面右外から流れてきて、目の前を右から左へ横切った後、大きく左へ90度向きを変え、画面左外を後方へと流れ去る。おそらく想像してもらえないと思うが、見えている堤防は左岸、その上に見ている樹木は右岸外側のもの、その間を川が流れていることになる。
ここも前回冬に来た時の写真が残っていた。家を出る前に前回の写真を確かめて出たわけではない。三上山をベースに風景を見ると結局同じものになるということらしい。いいのか悪いのか。比べてみると冬の方がレンズが若干短いようだ。山がはっきり見えるから多少短くてもよいと判断したのだろう。夏の今、冬と同じアングルで撮れば、山の存在が怪しくなるだろう。この写真でも、木に隠れて怪しいのだから。
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夏到来

金勝川、草津駅からやってくるメインの道路から1つ上流の橋(高井橋)から見たところである。去年の2月に来た時にはまだ災害の復旧工事が行われていた。上流に見える橋もこのときは確か工事中で渡ることはできなかった。去年のこの写真は橋のたもとから撮っているようだ。今回撮った写真は橋の上から。高井橋も新しかった。去年の冬、この橋が渡れたかどうか。そういえばだんだん記憶が戻ってきた。その時、対岸にガードマンがいて、なんとなく近寄りにくかったはずだ。
そういえば、去年の冬の写真には、例の栗東市市街地の茶色のビルが写っている(これが何者か、確かめようとしていまだにできていない。正体不明のままである)。今回の夏の写真ではそれがない。と思ってよく見ると軽トラとブルーシートとの間に黒く写っていた。光線状態によるものらしい。午後からだと正体を現すのだろう。でも何といっても写真は冬だ。
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夏到来

いつだったかシャチョウが草津のタタミ屋さんに連れていってもらって、高原のようなところから三上山が見えたと教えてくれた場所である。それならばと尋ねていったところだが、最初に行ったのが去年の2月ごろだった。2枚の写真を比べてみると方位的にはほとんど変わらないはずだが、このときはまだ草津駅からそのまま直進できる道がなく、金勝川の手前で迂回して入っていた。今回は、去年の写真に写っている枯れた田んぼの中にみえる新しい道から撮っていることになる。
そのあと去年4月ごろにも行ってみたが、このような真夏の風景は初めてである。去年の冬に比べると若干レンズが短くなった以外変わりはないが、夏のいまは樹木が葉をつけた分、どたっとして風景が重い。光線のせいだと思うが、去年写真には栗東市街地のビルが目立つ。今年の分ではそれがほとんど目立たない。単にレンズの長さだけの問題ではないと思うのだが。
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赤信号

いま手元にはこの写真1枚しかない。明日の写真はきょう撮ってくるとして、きょうはこの写真ででっち上げなければならない。「野洲川分水嶺」というアホなことをやっている。読んでくださる方はほとんどおられないはずだけど、やっている本人は結構楽しい。思川流域がほとんど終わり、あと少しで土山町域に入る。先日も、日野町にある近江鉄道のトンネルを撮りに行ってきた。トンネルそのものはカーブの奥にあって直接撮れなかったが、その帰りの1枚である。もう1枚おまけ。
湖南市朝国から菩提寺まで、野洲川右岸を走る1号バイパスは三上山の展望道路である。そのなかの1つ、「正福寺東」交差点での信号待ちのひととき。もしこのとき信号待ちせずにスーと行ってしまっていたらこの写真はなかった。LEDライトで写らない場合もあるからと、3枚撮った。不思議なことに3枚とも写っており、全部赤のはずなのに最後の1枚が青に変わっていた。青でもよかったのだが、ここはやっぱり撮影に時間を与えてくれた赤だろう。
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