木陰

雄琴川河口右岸を外側へ下ったところ。ボートクラブの裏口のようになっていて、半ば陸揚げされた船が1艘だったか、2艘だったか。しかし写真には入ってこない。結果的に見えるのは小さな入り江、緑の木陰に去年の枯草がまだそのまま残っていた。
梅雨の晴れ間で琵琶湖の上には雲がなく、東の方には白い雲が連なっていた。こうして水平方向から見ると、白い雲の影がどのあたりからなのか、これが全く分からない。比良山の上あたりから見ると雲が動いてその影が地上に落ちるのが見える。神さんと人間の違いである。人間界を天上から見る。以前はこれが神の領域であった。恐れを知らない人間が天上界から神を追いだした。いま神は地下にしか住めない。
不思議なもので、自分がこうして木陰にいると、およそ何の関係もない場所にある三上山も、自分と同じ木陰に立つように感じられる。神にはない感覚、それでいいのである。
写真ステージ 「近江富士」
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砂嘴

雄琴川河口、右岸に立って琵琶湖を見たところ。川はカメラの左から琵琶湖へ流れ出ている。左岸から伸びた砂嘴がぐっと右へ曲がって流路を塞いでいる。大雨の翌日で砂嘴の手前は濁りその向こうは青い。琵琶湖へ流れ込む川全部を見たわけではないが、たとえば湖西の川の何本かはこのスタイルである。左岸から出た砂嘴が右へ曲がる。右岸からは出ない。たとえばひょいと跨げそうな川でも1~2mぐらいのものが左岸から出て右へ曲がっていた。残念ながら東岸では意識して見たことがない。勉強不足。
雑言:教室で花緑公園のトンボ池がきれいになり、トンボがかわいそうだとの声が上がっていたが、どうしてどうして、トンボは元気です。チョウトンボが羽化していた。
報告:4,5日前GoogleMapがおかしくなった。難儀やなと思っていたが、翌日見たら治っていた。寝ぼけてたのと違うか。そんなことありません。「JavaScript コンソールで技術情報をご確認ください」とのメッセージまで出たのだから。事情不明。曰く不可解。
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はて、ここは?

堤防に桜の木が点々と、その下にサイクリングロードの柵が続く。これもよく見る風景である。実はこの写真が昨日の写真に続いて写っていた。瞬間、西の湖周辺かもうちょっと北の大同川沿いかと考えた。しかし山の大きさが違う。と考えなおして昨日の写真を撮った後、大房町から八幡山の方へ折れて白鳥川を渡ったことを思い出した。
白鳥川を基準にいえば、湖岸白鳥川から左岸堤防上を上流へ向かって走り、いったん左岸側の平地へ下って大房町信号を左折、白鳥川を渡って右岸へ出たことになる。めったに行かない場所である。風景としては堤防が前景を塞いでしまい、位置のアリバイがほとんどなくなってしまうため、どこで見ても同じ同じに見えてしまうという勘定。見えるのは三上山の左の吉祥寺山だけである。昨日触れた城山も見えない。
と、これだけでは面白くもおかしくもない。で、犯人が残したこの写真の撮影位置を探しあぐねた刑事が、ある日やけくそでデータのコントラストを上げてみたところ、何もないと思っていた三上山の手前にもう一つ田中山が重なっているのを発見し、見事その場所が特定できたという話。・・・TVの見過ぎやね。腰痛で動けず2か月間サスペンスばかり見ていたシャチョウが、最近目が肥えて一所懸命解説してくれる。
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はて、ここは?

はて?、ここはどこだったか。撮影は2,3日前である。それが怪しい。そんなことが日常茶飯事。前後のデータを続けて読んでやっと思い出した。長命寺の方から湖岸道路を走ってきて湖岸白鳥川(という信号)を左折した。少しの間白鳥川の左岸堤防上を走るが大房町の手前でスーッと右へ離れていく。その離れぎわのところである。と、こうして思い出せる間はまだいい。このようにデータが連番でつながっている場合は前後を読めるが、なんらかの都合でたった1枚になってしまったらもうお手上げ。
手前は刈り取りが終わった麦畑。神社の森、点在する民家。こんなものは滋賀県中どこにでもある。そういう意味で位置のアリバイは何にも写っていないことになる。結局山の連なりということになる。三上山の左によく似た形の小さな山(吉祥寺山)が見える。これが近江八幡方面から見たときのポイントになるのだが、これだけでは弱い。実は三上山と重なって田中山が見えているのだが、このときはまん悪くほとんど認識できない。これがこの写真の「はて?」につながる最大の理由である。
実はこの写真、左端に急に盛り上がるところで稜線が切れている。撮るときにこれはしっかりと入れておくべきだった。もう一度データの前後を読むと、2,3枚離れたところに写っていた。実はこれ、城山である。吉祥寺山よりはるかに強い。これはいつの場合もしっかりしたアリバイになり得る。それなら初めから出しておけよ・・・。でも山が小さかったんだなー。
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丸い山頂

じゅらくの里からもう1枚。昨日の場所からちょっと右へ寄ったところ。三上山の見え方は大して変わらない。撮影場所が低くなった分だけ手前の木々が上がってきている。右の山が菩提寺山である。子供用の遊具が並んでいる。
さて今回は山のてっぺんの形に注目してみよう。まずこの写真を。野洲市南桜から見た「尖がり富士」である。山頂部が見事に尖がっている。撮影場所は真北を0度として方位160度。じゅらくの里の今回の標題写真は、方位164度。4度の違いである。この違いを大きいと見るか、小さいと見るかで話は変わるが、南桜から見た場合、160±5度ぐらいの範囲で尖って見える。だからじゅらくも里あたりでは尖って見えるはず。しかし今日の写真は尖ってはいない。三上山七不思議の一つである。
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Posted by
八田正文
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07:56
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赤い木のみ

湖南市石部の長寿寺・・・と書いて、いま確か新聞に記事が載っていたぞ。もう一度読み直してみると、今年3月に亡くなった前住職の遺志をついで、奥さんが観光事業の一助にと市に100万円を寄付されたとか。2005年から、「湖南三山」の名称で市がPRを始め、参拝者が数倍に増えたとか。そういえば初めてこの寺を訪れたころは本当に山寺という感じだった。
その前の傾斜地に造られたのが「じゅらくの里」。標題写真はその高みから園内を通して見た三上山である。もう1枚、じゅらくの里の近くから撮った写真(1996年1月撮影)。木と山だけしか写っていない難しい写真であるが、この赤い実をつけている木は高速道路用植物の研究センター(正式な名称は忘れた)の敷地に生えていた。その前年ぐらいから「じゅらくの里」の開発が始まっていた。今まで木が生い茂っていた斜面が切り倒され、地面が丸出しになった。この木は研究センターのフェンス内にあったため伐採は免れた。そして驚くような実をつけた。
その翌年秋、また実がつくかと待っていたが、どれぐらい実をつけたのか、もう何の記憶もない。植物は環境の激変を感じると自己防御のために実をつけるという。事実この木は台風のたびに1本、2本と枝が折れていった。そのときこの木に実をつけさせた荒地は、いまじゅらくの里として生まれ変わった。そのふちを歩いてみてもこの木の姿は見つからない。
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古木葉桜

さくら墓園の大山川沿いに立つ桜の古木である。毎年花の時期には見てもらっているので、ご記憶の方もいらっしゃるだろう。たとえば今年の桜である。力なく咲いていた。今回特に意図があったわけではないが、黄色い花に引かれてそのルートを歩いてそばを通ったので、せっかくだからと撮ってきた。葉をつけている姿を見ると、花のときよりも元気が感じられる。まだまだ行けるぞという感じ。しかるべき人が手当てをしてやると復活するのではないかとも感じられる。
困ったぞ。
地図の緯度・経度を得ようとしていつもの地図(GoogleMapを利用して、三上山を中心として緯度経度、方位、距離などを求められるようにした自作ソフト)を開こうとしたら、「このページでは Google マップが正しく読み込まれませんでした。JavaScript コンソールで技術情報をご確認ください。」というメッセージが出てアウト。一般的なGoogleMapは表示される。自作のほうのみエラーが出る。しかしいつから使い始めたか記憶がないぐらい使って来たものが、突然「お前のはおかしいぞ」といわれてるわけで、釈然としない。今日はとりあえず4月11日に載せた花の記事から引っ張って来た。明日以降は風次第。
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クルマが通らない場所

きのう6月22日は夏至だったと書こうと思って、いやひょっとしてと調べてみたら、6月21日が正解だった。西暦年号を4で割って余りが0,1,2のどれかの場合は21日、3だった場合は22日ということになるらしい。ただしこの計算方法は2019年まで。2020年以降は当分21日になるという。難しいね暦の問題は。もっともそんなころまで生きているかどうかが怪しいから、余計な心配は不要だが。
道路沿いに黄色い花が満開である。確かオオキンケイギクといったかな。長命寺川沿いの湖岸道路などにぎやかなものだ。クルマが種子を運ぶのかと思っていたが、必ずしもそうではないらしい。大山川沿いのさくら墓園にもしっかり群生している。絶対クルマが入らないところである。通るとしたら川向うのバス道。そこからここまで飛んでくることは難しい。というのは長命寺川の花はいくらクルマが走っても対岸へは広がらない。
黄色い花の中に白い花が混ざっている。これ何といったかな。確か4,5日前に調べておいた。そうそうヒメジョオン。何か1つのものに出会う。それは忘れる。仕方がないのだという。問題はその次に出会ったときに意識するかしないかだと。さしずめ白い花はきょう。しっかり憶えるか否か。
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