2015年10月28日
これは参った

ぎおう教室、井上Y子さんからの受け売りである。先日の教室に井上さんが、例のさくら緑地、大山川右岸の「ムカデ退治壁画」の写真を撮ってきた。”ああ壁画やな”と適当に流そうとしたところ、井上さんが「壁画が三上山につながっているのですね」という。?、何が。「壁画と三上山が一つになるのです」。・・・2,3回聞きなおしてやっと意味が分かった。
壁画ができて随分になるが、その間そんな話は聞いたこともなかったし、私自身も考えてみたこともなかった。確かこの絵ができたてのころ、観光協会の係りの人から「壁画ができた」との連絡を受けたような気がする。もちろんすぐに見に行った。正直、その時直感的にこれはアカンなと思った。あまりにもまとも過ぎて収まりようがないのである。唯一つテレビ東京だったか、ふるさと富士シリーズでロケに来た時に、ムカデ太鼓をこの壁画の上で演奏した。山頂からロングで下してきて、ぐーっとワイドになって壁画と太鼓が写るという趣向だった。TVやからできる話だった。1枚ものの写真では無理だ。以来ここはしゃーないのやと、適当な写真でお茶を濁していた。
そんな壁画が三上山とつながるという。ホンマかいなと思ったが、目の前の井上さんの写真はちゃんとつながっている。その写真はいま手元にないが、要するにこんな写真だった。壁画の地が黒と明るい茶色に分かれている。黒い部分が三上山につながっている。参ったなこれ。私のレンズはフォーサーズの14mm、35mm換算でいえば28mmに相当する。ちょっと狭い。バックすればいいじゃないかという人もあろうが、なるほど壁画は楽になる。しかし三上山はそのままついてくるから、壁画と合わなくなる。結局、壁画に対して立つ位置はたった一か所。上下左右前後、動かしようがない。参った参った。広い写角がほしければレンズを短くするしかない。いま、コンパクトで4mmなどというべらぼうなワイド付きがあるが、あれなんかだったら文句なしだろう。
今回は、これ以上手の打ちようがないから、2枚をつなぐことにした。今、カメラをパンするとパノラマ写真ができるモードがあるらしいが、私のカメラにはそんな利口な機能はない。ワイドで撮ってつないだら川岸が真中で折れ曲がってしまった。笑い事じゃない。標題写真は右半分を遠近法でひずみを調整した。山が妙な形になってしまった。こんなに面倒なことだとは思っても見なかったぞ。井上さんはもっと短いレンズで撮ったのだろうけれど。イヤハヤ、マイッタ、参った。
写真ステージ 「近江富士」
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Posted by 八田正文 at 07:56│Comments(0)
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