2016年01月08日
番外編・笹尾峠3

住宅地にはところどころに民家が建つだけで、人影も見当たらなかったが、道路の角に「御代参街道」の標識が見えたのである。そしてそれが示す矢印の先が「笹尾峠」。30年、40年前の朽ち果てたものではない。少なくともここ数年間に立てられたと思われる比較的新しいものだ。それも1本だけではない。要所要所で道順を示していた。個人ではできるはずがない。どこかの団体が組織的に活動しているはずだ。峠は生きていた。
1982(昭和57)年発行の本で”廃絶瞬前”と書かれた峠である。本はそれが書かれた時点では正しく表現されていたとしても、その後の状況をトレースすることはできない。本の宿命である。時代は変化している。帰ってインターネットで検索してみた(いまは現地で即座にという時代らしいが・・・)。この標識は土山町(甲賀市)・日野町(蒲生郡)域をカバーしているとのこと。両町が協力してのことだろう。そういえば蒲生岡本町(東近江市)では見かけなかった。その代り石標が充実していた。それ以外の市町ではどうなっているのか、全コースを歩いてみなければわからない。ブログには全コース踏破の記録もあるが、やはり自分で歩いてこそのものだろう。
「野洲川分水嶺峠道探訪」としては、とりあえず土山宿から日野町鎌掛宿までのレポートがほしい。新年のポカポカ陽気に誘われて歩いてみた。いろいろあったけれども少なくとも峠は生きていた。このあと近日中に「分水嶺峠道探訪」で詳述する。しばらくお待ちを。
写真ステージ 「近江富士」
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■滋賀を歩けば


Posted by 八田正文 at 08:00│Comments(0)
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