2016年06月25日
赤い木のみ

湖南市石部の長寿寺・・・と書いて、いま確か新聞に記事が載っていたぞ。もう一度読み直してみると、今年3月に亡くなった前住職の遺志をついで、奥さんが観光事業の一助にと市に100万円を寄付されたとか。2005年から、「湖南三山」の名称で市がPRを始め、参拝者が数倍に増えたとか。そういえば初めてこの寺を訪れたころは本当に山寺という感じだった。
その前の傾斜地に造られたのが「じゅらくの里」。標題写真はその高みから園内を通して見た三上山である。もう1枚、じゅらくの里の近くから撮った写真(1996年1月撮影)。木と山だけしか写っていない難しい写真であるが、この赤い実をつけている木は高速道路用植物の研究センター(正式な名称は忘れた)の敷地に生えていた。その前年ぐらいから「じゅらくの里」の開発が始まっていた。今まで木が生い茂っていた斜面が切り倒され、地面が丸出しになった。この木は研究センターのフェンス内にあったため伐採は免れた。そして驚くような実をつけた。
その翌年秋、また実がつくかと待っていたが、どれぐらい実をつけたのか、もう何の記憶もない。植物は環境の激変を感じると自己防御のために実をつけるという。事実この木は台風のたびに1本、2本と枝が折れていった。そのときこの木に実をつけさせた荒地は、いまじゅらくの里として生まれ変わった。そのふちを歩いてみてもこの木の姿は見つからない。
写真ステージ 「近江富士」
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Posted by 八田正文 at 09:09│Comments(0)
│山・写真