2016年11月13日
逆光の正体見たり

野洲図書館の前、在来線と新幹線に挟まれた農地である。ススキの小山が2つほど並んでいる。「ほど」というのは、その2つの他に群れを離れた浪人組が少し散らばっているという意味である。標題写真はその中でいちばん大きなグループで、三上山に向いていちばん右にある。細い畦道を静かに近づいていったのだが、急に鳥が数羽飛び出してきた。空へ飛びあがってからの鳴き声でケリだったのかとわかる。標題写真の2羽は、遅れて飛びあがったヤツ。
鳥の話はそれぐらいにして、きょうは鳥よりもっと大事な話を。いま見ていただいた標題写真が三上山に向かっていちばん右。これを第1グループとする。次にもう1枚。これは第2グループで第1グループより左にある。そして仲間外れの第3グループ。これがさらに左にある。見ていただいて何か気付かれただろうか。そう、左へ行くほどススキの穂の輝きがよくなる。三上山から見た角度は3度足らずである。気にするほどのことでははないのだが、穂の輝きは明らかに違う。
ススキの穂は逆光の度合いが強いほどよく輝くと思っていたが、この3つのグループに関していは、それが逆になるのである。今の場合、太陽は左前にある。第1ぐループの場合、右へ寄るからカメラはほんの少しだが左へ向く。逆光の度合いは一番強いはず。ところがそれが逆になっている。グループによって穂の状態が違うのか、それとも微妙な光の角度の差によるのか。”逆光の正体見た入り枯れ尾花”と行きたいところだが、そんな簡単なものでもなさそう。
写真ステージ 「近江富士」
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Posted by 八田正文 at 07:37│Comments(0)
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