2017年09月15日
芙蓉の花

花緑公園、森林センターの前を通り過ぎて、?・・・あれは芙蓉ではなかったか。もともと花が咲いている場所ではない。そこに大柄な薄いピンク色の花が咲き乱れていた。あれは確かに芙蓉だった。花音痴の私がわずかに見極められる花である。どうにも気になるので舞い戻って確かめに行った。
40年前だったか、いやひょっとして50年前。北信濃・野尻湖。いまはどうなっているかニュースもないが、当時、毎年一回湖の水を抜くのを機に、湖底の発掘が行われていた。そしてナウマンゾウの骨格化石が発掘された。ある年の夏、地元の地学の先生の話を聞いた。これは本物ですと担ぎ上げられた臼歯を今でも思いだす。そしてそのとき、野尻湖が「芙蓉湖」とも呼ばれていることを知った。湖の形が芙蓉の花に似ているという。
そうして何年か後の夏、木曽路・馬篭の藤村記念館。庭に咲いている大きな花を見た。聞けば芙蓉の花だという。これが芙蓉か。随分遠回りだったが芙蓉の花が実体となったときだった。(山旅・穂高から三上山まで・1968年8月・あのころの馬篭、妻籠、田立の滝)。
森林センターの前で見たその「フヨウ」。何度打っても”不要”と出る。もうやめろということだろう。新田次郎・『芙蓉の人』を読んだのはそののちのことである。
写真ステージ 「近江富士」
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Posted by 八田正文 at 08:29│Comments(0)
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