真正面富士

昨日の場所よりさらに進み湖南市菩提寺地区へ入る。菩提寺山が大きくなり、三上山はその後ろへ隠れていく。1号バイパスは左へ大きくカーブして石部頭首工を渡る。そのあと栗東市へのルートは現在工事中である。
我が家のある野洲市へはバイパスから分かれた後、県道27号を進む。菩提寺山の裾を巻くようにして名神の下をくぐると野洲市南桜、目の前に大きく三上山が立ちはだかっている。南桜交差点に向かって、道路がやや緩い下りこう配であることも手伝って、想像以上に高く見える。道路左側の電柱が気になるが、これさえなければ迫力満点の真正面富士といえる。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


真正面富士

正福寺東交差点を過ぎて少し進んだところで右岸堤防から離れ、甲西北中学の西側で農道をまたぐ。そこから大きくS字カーブを描きながら平地へ滑り降りる。まさに圧巻、これぞ真正面富士といえるところである。
森の向こうに見える大きな建物は生田病院。以前、坂口果樹園があった場所で梨畑の中で撮った写真(1982年撮影)が残っている。最寄りのバス停も、その頃は「果樹園前」だったが、今は「生田病院前」に改められている。もう1枚、生田病院もバイパスもなかったころの風景(1991年撮影)。三上山の右、手前のなだらかな稜線が妙光寺山、その奥が比良山。当然現在の写真にも見えるはずだが、当日ははっきりしなかった。見えると思ってみれば見えないこともないが。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


真正面富士

昨日の写真で前方に見えていた正福寺東交差点。ここまで来ると今まで悩まされていた高圧線鉄塔がうそのようになくなる。肉眼ではこの画面左に2本ほど見えるのだが、三上山に向かう限り邪魔にはならない。右に見えるポプラは甲西北中学のグランドに生えているもの。昨日の場所から見えていた体育館は画面右外に建っている。
左へ曲がると甲西大橋。比較的新しい橋で、橋上から見る雪の比良をバックにした三上山は絶品。ただし、高圧線を辛抱するか、1号バイパスを辛抱するかのどちらか。前を走っていた車が急に思い出したように右折レーンへ。こんな走り方はいけませんな。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


真正面富士

野洲川右岸国道1号バイパス、思川を越えて正福寺交差点に近づく。左折すれば甲西大橋、右折すれが県道27号とクロスした後十二坊温泉へつながる交差点である。昨日の場所からここまでほぼ直線道路だから、山の見え方はほぼ同じ、大きさが大きくなっただけ。右側の対向車の向こうに、甲西北中学の体育館が大きくなった。
普段は自分で運転することがほとんどで、助手席で写真を撮るというチャンスはめったにない。この日は写真仲間のYさんの運転で、こんなのんびりしたことをやらせてもらった。自分の車の動き、言い換えたら風景全体の動き、それに対行車の動き、それらを読みながらシャッターを切るのは結構面白かった。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


真正面富士

サクラも終わり日差しはすっかり初夏。湖南市野洲川右岸を走る国道1号バイパスから見た真正面富士。前半の朝国高架橋から岩根西交差点までは3月30日~4月1日にアップした。今回はその後半部分。岩根西交差点を過ぎて野洲川右岸堤防へ上がるところ。左に菩提寺山、右に三上山という構図であるが残念ながら高圧線鉄塔が目立つ。
ぐんと高く上りきったところで思川をまたぐ。曰くありそうな名だけれど、甲賀市水口と蒲生郡日野町との境あたり、近江鉄道沿線を水源として甲賀市・湖南市域を流れ下り、この少し下流で野洲川に合流する。右から2本目の鉄塔に重なる建物は甲西北中学の体育館である。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


菜の花畑

守山市新庄町集落の南東方、旧野洲川北流跡地。そこそこ広い農地に菜の花がきれいだった。このあたりでは、場所は一定していないが、毎年どこかでこのような広いナノハナ畑が見られる。
遠くの車の向こうが新庄墓地。その右、小さい桜が何本か続き、丘の上に「野洲川改修記念碑」が建つ。この記念碑、以前は新庄町自治会館前にあったというが、現在はこのように新放水路右岸堤防にほど近いところへ移されている。新放水路・旧北流跡地を見渡す場所である。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


撮り直し

4月06日の野洲市小南家棟川堤防の菜の花。この時は初めて見た風景でもあったのでり曇り空の下で無理して撮ったのを見ていただいた。ここのところ好天が続いたので、取り直しに行ってきた。これは4月14日の撮影。天気がいいと風景も生きる。桜もかろうじて残っていた。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


西林寺

野洲市行畑から国道8号三上交差点にいたる県道504号の旧道沿いに西林寺というお寺がある。私が三上山を撮りだしたころは古いひなびた造りだった。特に県道に近い位置に建つ釣鐘堂は道路から見ても、いかにも三上山と合いそうに見えた。ところがいざその気になってみるともう少しのところで破たんしてしまう。ましてや本堂を含めたお寺全体となると、建物がそばにあって、これはこれは狙う以前の問題。結局西林寺はそこにはあるが三上山とは合わない。そう結論を下した。以来30数年、いやというほどその前を通りながら、一度たりとも西林寺を撮ろうと思ったことはなかった。撮る撮らないの問題ではなく、撮れないものと決めてかかっていた。
その後何時ごろだったか、鐘楼が新しく建て替えられた。しかし、建て替えられただけで場所が変わったわけではない。撮れないことは同じだった。その後どういう順番だったかついぞ記憶にないが、いつの間にか全部の建物が新しくなっていた。そしてつい最近、三上山の反対側に建つ日通の倉庫との間が空き地になっていることに気がついた。これがある以上、西林寺は絶対撮れないというその位置の建物がなくなっていたのである。以前そこに何があって何時取り壊されたのか、何の記憶もない。気がついたら忽然と建物が消えていたのである。その空き地に立てば、長く頭に描き続けてきた情景が目の前にあった。そこに再び建物が建てば、その時点でこの風景は消え去る。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば

