2018年03月12日
風景無限

旧野洲川跡道路である。走っているクルマは守山市新庄町の方から三上山の方へ向かって走っている。私もよく走る。一瞬ちらっと見えるだけでここで山が撮れると思ったことはなかった。おそらく今この瞬間、車の運転席からは山は見えていないはず。いや、かりに見えたとしても三上山との間の黒い森が邪魔をしてテッペンの一部ぐらいしか見えていないはず。逆に新庄へ向かって走るときは言うまでもない、クルマの後方に山があるわけで、こまかい観察は無理な話だ。そんなことでここは駄目だと勝手に決め込んでいた。
歩く場合はもう少し詳しく観察できる。しかし、人間というものは、いや、ヒト様のことではない。私だけのことかもしれないが、いったん経験してしまうと、それを繰り返す。向こう側の歩道は何度か歩いたが、こちら側を歩くのは初めて。道路1本挟んだだけで、これだけ見え方が変わる。風景は無限にある。見ていないだけである。
写真ステージ 「近江富士」
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Posted by 八田正文 at 08:01│Comments(0)
│山・写真