2018年04月18日
情けない今

東近江市平林町、大まかに言うと石搭寺近く。山のふもとにある農業用水池から、十二坊と鏡山を結ぶ稜線の向こうに三上山が見えるという構図である。随分足が遠のいた。先日ふと思いついていってみた。周りは何も変わっていなかった。これは1995年10月の撮影。フィルム時代、まだPCは使っておらず日没の方位も地図に線を引いて予測していた。池を背にして撮影した記憶がある。そのあとデジタルになってからも何回か足は運んでいるが昔と同じポジションで撮っていた。
今回久しぶりに行ってみて、池の反対側に回れば、池を前にして撮れることに気がついた。何や、こちらから撮ればもっと面白い絵になるじゃないか。いままでなんで気がつかなかったのか。新しいポジションを見つけたことで意気揚々と引き上げてきた。
帰ってPCで拡大して驚いた。空の部分に高圧線が何本も。現場では山と水面ばかりを気にしていて、空のことなど何も気にしなかった。うかつだった。若いときはとにかく電線が気になった。これに気がつかないはずがない。池のこの場所から撮ればいい絵になることはわかっていながら電線があるがために涙を呑んでいたのだ。何とまあ、今の情けないこと。
写真ステージ 「近江富士」
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Posted by 八田正文 at 08:34│Comments(0)
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