もう一つの町名史

野洲中央線から野洲高校通用門に通じる道である。通学時間帯には高校生がわんさと通る。正門は別に行畑交差点から三上に通じる道路につながっているのだが、生徒諸君は野洲駅に近いこちらを通る。いまは下校時間にはまだ少し早いのか、誰一人として通らない。
左の民家の壁に住所表示板が取り付けられている。以前、京都の街には仁丹のコマーシャルが入った表示板が取り付けられていた(ひょっとしてここらもそうだったかもしれないが)。元同僚のM氏がそれを丹念に撮影して回って、『京都・もう一つの町名史』(1995年刊)という本にまとめた。面白かった。そのM氏もいまは亡い。
とそんなことを書いていて、写真の住所表示板には”行畑二丁目”?とあるのに気がついた。GoogleMapで調べた撮影場所は”行畑一丁目”となっている。まさか表示板が間違っているとは思えないし。とすれば怪しいのはGoogleMapということになる。もう一度確かめてみた。ひょっとして・・・、このとき私は表示板とは道路を挟んで反対側から撮っていた。そちら側は一丁目、写っている野洲高校側は二丁目だったわけ。やれやれ、”もう一つの町名史”である。
写真ステージ 「近江富士」 ◆ニオの浮巣・03 アップしました。
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