釣り船の風景

朝からモヤの濃い日で、11時過ぎになってやっとうっすらと対岸が見えるようになってきた。そんな天候でも釣り人には何の関係もないのだろう。むしろ風がないのが幸いとでもいうように、1艘、2艘と湖面をただよッている。私の子供のころには、船の上では立つなと厳しく言われたものである。船の転覆につながるというのである。それがいつのころからか、釣り船はみな立つのが当たり前になった。船の構造が変わっていたのだろう。
釣り船というと懐かしい1枚がある。1977年、生まれて初めての朝の湖西路。このとき釣り人は座って糸を垂れていた。絵に動きを持たすため、どうしても立ってほしかった。ずいぶん待ってシャッターを切った記憶がある。座っていた釣り人。そいえば船の形そのものが今とずいぶん違っている。古い話である。
写真ステージ 「近江富士」 ◆ニオの浮巣・03 アップしました。
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば

