2015年01月06日
天井川遺構の遺構

わけのわからない写真である。何の写真かと問われれば、やっぱり電車の写真だろう。三上山日乗のシリーズとしては確かに三上山も写ってはいる。しかしこれで三上山の写真でございますというのはやっぱりつらい。ということで三上山はこの際「つけたし」に格下げする。それよりも電車の手前に写っているプラットフォームのできそこないのようなレンガ造りに着目していただきたい。
実はこの場所、JR草津線甲西駅の少し南東(貴生川寄り)、かつて由良谷川が天井川として草津線の上を渡っていたところである。その遺構を昨年2014年1月17日の日乗で紹介した。しかしそのときは天気がもう一つだったので、今回改めて撮り直そうと出かけてきたのでだが、その遺構が消えてなくなっていたというわけ。
あったものがなくなったことを紹介することは難しい。なくなったところを写しても以前あったものがよみがえることはあり得ないのだから。ということで、とりあえず昨年撮ったものを引っ張り出してきた。ちょっとわかりにくいので拡大してみた。いちばん右の電柱に青と白の三角形を組み合わせた指標がついている。その下に”L”の字をつけた勾配標。さらには左端近くの電柱に”60”の標識がついている。これらは鉄道関係だから天井川遺構がなくなったとしても大きくは変わらないだろう。それらを確かめた上で現在の写真を見ると、プラットフォームのできそこないこそ、天井川橋を支えていた基礎部分であったことが見えてくる。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


Posted by 八田正文 at 08:00│Comments(0)
│山・写真