2015年01月17日
ゲテモノ大会

”夜目、遠目、傘の内”という。今の基準でいうと、これも女性差別ということか。うっかり妙なところで発言するとじろっと見られるのがおちだろう。女性はいざ知らず、こと三上山に関しては夜目、傘の内ともかく、遠目だけは間違いない。
江戸時代の文人谷文晁は『日本名山図絵』の序文で次のように述べている。・・・・余、幼キヨリ山水ヲ好ミ、四方ヲ漫遊シテ、名山大川ニ遇フゴトニ必ズ図シテスナハチコレヲ収ム、ケダシ思フニ、山岳ノ奇勝コレヲ得ルハ、ソノ遠キニオイテナリ。ソノ風象オノヅト無尽ノ意味ヲ有スナリ。……
山岳ノ奇勝コレヲ得ルハ、ソノ遠キニオイテナリ。要するに山の姿を見るには、ある程度離れてみなければならないということだろう。三上山は見る方位によってその見え方に多少の相違はあるにしても、遠くから見た場合は、その姿かたちにおいては他を圧する。しかし近寄ってみるととんでもない形に変わっていく。
標題写真は山頂からの水平距離1.2Km。近江富士団地近くの大山川沿いの道路からである。雌山に近い側から見ているために、それがぐんと大きく見え、山の形が崩れてしまう。いつか見てもらった湖南市柑子袋あたりから見る菩提寺山のほうがまだしも三上山らしく見えるという皮肉な現象につながる。ついでにもう1枚。花緑公園植物園ゾーンから。これも難儀な形である。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


Posted by 八田正文 at 07:59│Comments(0)
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