2016年12月24日
不運な写真・3

「屋根光る」を撮った時には明富中学はなかった。しかし、今の私には中学校がなかったときの記憶はない。校舎はなかったが、道路はあったのだろう。いまの校舎の様子。小さくて分かりにくいが、中学生が自転車で行くのが校門前通りである。前の集団の向こう、大きなメタセコイヤの右に例の木が8本並んでいるのが見える。場所を変えてもう1枚。メタセコイヤは校舎と並んでいる。しかしこれは「屋根光る」とは無関係である。
それよりも大きな問題がある。いまの明富中学校の前から見て、遠くに見える民家が国道477号沿いの立田集落、そこまでの距離が850mほどである。それに対する幅が約300m。電柱もない広い農地であった。”であった”というのは、いつのころからかその農地の中ほどに、左右に100mほどの長い建物が建ったのである。これには参った。どうしようもない。すくなくとも左側の幅100mに関しては完全にアウト。残り200mがかろうじて撮影可能範囲ということになる。ところがその200mのうち、右半分は手前に水保町の集落が見える。となると幅300mの農地のうちカメラを向けられるのは真ん中の幅100m ほどだけである。
こんな面倒くさい話をきっちり読んで下さる方はおられないはずだが、もし1人でも読んでいただけたとしたら、真ん中の100mだけが撮影可能範囲であることに納得してもらえるはずである。現に今日の標題写真はその真ん中の100mを通してみた風景である。ここまではどこにも間違いはない。間違いは”だから「屋根光る」の風景は、その変化の中で消えてしまった”と考えたことだった。それは右側の水保町の集落の中にほとんど変化もなく残っていたのである。
写真ステージ 「近江富士」
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Posted by 八田正文 at 07:45│Comments(0)
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