2016年12月30日
目印のない風景

30数年前、かれこれ40年近くになる。三上山を撮りだして2,3年目の夏。入道雲を追いかけてここへ迷い込んだ。あの沸き立つ雲をどう撮っていいかわからなかった。計算してみると40歳代の前半だったことになる。20歳で初めて自分のカメラを手にして20年余り。まだ入道雲をどう撮っていいかわからなかった。
その場所だか、これが何ともわかりにくい。琵琶湖大橋取付道路沿いの速水小学校。その下流の方、ずーっと続いている旧野洲川南流跡左岸堤防上の道がふとなくなる部分がある。ないものの場所を説明するのが世の中でいちばん難しい。そこのところである。私はいまも取付道路の方からは行けない。右岸の方から逆に回りこんでいく。そうして撮影はするのだが、そのあとがまた一苦労。撮影位置が地図上で決められないのである。大体この辺だ、あとは適当にしておけやということになるのだが、そうはいいつつ、やはりきっちりした場所を残しておきたい。
こういうとき私がやる手は、三上山と現在位置を直線で結び、その線上付近に見えるものを探す。それが2,3種類あると、それらを比較して案外解決策が見えてくる。いまの場合は、先日見てもらった明富中学校の8本のメタセコイヤ。細かいことはきりがないので止めるが、とりあえず2枚を比較したものを見ていただこう。Cが標題写真。Dは予備に撮ったもう1枚のもの。この2枚でより左から撮ったのはどちらだろう。そして、より遠いのは?。昔だったら山が小さいほうが遠いに決まっていた。ズームがある今はそうはいかなくなった。いまの場合だと、右に見えるビニールハウスの見え方から探っていくしかない。
写真ステージ 「近江富士」
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Posted by 八田正文 at 09:39│Comments(0)
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