2017年01月31日
20年前の話

きのうの続き、長楽寺近くの石部東寺(ひがしてら)の高みから見たところ。集落内の主要道路で、近くに自治会の集会所があり、勧請吊が道をまたいでいる。田んぼより一段高く、クルマが3,4台置けるぐらいの展望所風の広場がある。そこから撮った写真である。
大きな工場か倉庫か、大部分が陰になっている建物が横たわっている。普段はこの建物が邪魔で、何度かここでクルマを止めたが、写真を撮ったことはなかった。このときは手前の田んぼに雪が残り、巨大な建物は影に沈んで屋根の部分だけが細く輝いていた。
ここに1枚の写真がある。1996年4月というから、もう20年前の撮影である。このあたりの農道から撮ったという記憶しかない。桜は文句なしである。その中に見えるオレンジ色の屋根。しかしその手前はどうだ。大がかりな工事の手が入り、風景破壊が始まっている。もう2,3年前に出会いたかったと地団太を踏んだ。結局ここは初めてで最後の場所になった。その後どうなったかを確かめることもしなかった。
先日、広瀬川の上流を歩いて、巨大な建物の上に三上山が見えるのを発見した。例の桜の場所はここだったのだ。標題写真の関係部分を拡大すると稜線の重なりはほぼ一致する。2枚並べて表示。 今回撮った巨大な建物はは、漠然と桜の写真を思いだして撮っただけ、20年前の撮影現場はもう少し右だったことになる。
写真ステージ 「近江富士」
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Posted by 八田正文 at 09:30│Comments(0)
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