尖がり富士異聞

一般的な山頂に比べると確かにとがっている。しかし私が言う厳密な意味での尖がり富士といえるかどうか、何とも言えないところである。私が言う尖がり富士は、県道27号南桜交差点内から枝分かれする農道上から見たもので、たとえばこの風景のように目の前が田んぼになっている。ただしこの風景も厳密にいうと「とんがり」とはいいがたい。この場所よりさらに100mほど左へ寄ったところ(高圧線鉄塔が右斜面と重なる)である。
実はその農道の、もう1本外側に南桜から北山台・サイドタウンへ向かうバス道がある。もともとはそのバス道からは三上山が見えなかったのだが、何かが取り壊されて更地になって、見通しがよくなっているのに気がついた。さっそくそこへ駆け寄ってみたものである。標題写真左の方に、白いズボンをはいた人が立っている。これがくだんの農道である。いつもはそこから撮っているが、そこから50mほどバックしたことになる。それで山の見え方が変わるわけではない。しかし、今まで見ることができなかった風景が見える。それが楽しいのである。
写真ステージ 「近江富士」
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