分厚い白雲

県道2号のもう1本北(琵琶湖側)を走る広域農道。野洲市市三宅から小南日野川堤防の間を走る。広い農地の中を一直線に走り信号も少ないからよく利用する。ここは日野川に近い野洲市小南。少し南に小南から比留田へ向かう道路とクロスする信号のない交差点がある(交わる道路のすべてに一旦停止の指示がある)。周囲の展望には何の苦労もないが、こういう条件の十字路が怖い。衝突する直前まで交差するクルマの存在に気づかないことがあるという。
標題写真はその怖い交差点と日野川堤防との中間点あたり。左の竹藪の向こうが小南集落である。真上は見事な青空なのに、三上山のほうには分厚い白雲。最近よく見る現象である。
◎Pモードの怪
怪談は夏が相場、時期遅れだけれどちょっと怖い話。わいわい1教室、9月の例会でMさんがこんな写真を持ってきた。白山の山頂付近で撮ったとかで、点在する花か穂かわからないが、そのシルエットが夕焼け空をバックに浮上した熱気球群を見るようで印象の強い写真だった。そんなことで9月度のベスト5に選んでおいた。
しかしよく見るとピントが浅い。真ん中の小ぶりの花に来ているだけで他は大なり小なりなりぼけている。山でなぜこんなに(ピントが)浅い写真を撮ったのか。プロパティを読んだら、F3.5。これなら前後を無理にぼかしたようなものである。Mさんは「たしかPモードで撮ったはず」という。「Pモードで撮ったのならF8なりF11ぐらいまで絞ったら・・・」というと、他の1人が「Pモードでは(値が)動きません」という。「なんで・・・、そんなことないやろう・・・」。「いえ、動きません」。誰と誰だったかは忘れたが、とにかくその場にいた10人の半分ほどが、「動きません」という。
正直いって、わたしはそれまでPモードなるものは使ったことはなかった。いわゆるフルオートは別にして、何々モードなるものはAモード(絞り優先)だけあればそれでよしと考えている。SモードはAの裏返しだし、Pにいたっては、何でそんな持って回ったようなものをと見向きもしなかった。そのPモードで10人のうち半数の人が数値は動かないという。他の半数は無言、その意味にはいろいろあるだろうが、誰一人として「いえ、動きますよ」という人はいなかった。ワシが勘違いしていたのかもしれんな。明日に続く。
写真ステージ 「近江富士」
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