上下二連作秘話

上下二連作、野洲図書館で展示中。16日(木)まで。月曜休館。わいわいⅡ教室作品展で、壁面に余裕があったからということで、何の意図もなく昔の作品を引っ張りだしたわけだが、たまたま今年がいまの図書館の開館15年周年に当たるという、一つの節目での展示でもあったわけ。で、その15年昔の話。
建設中の図書館の完成記念に三上山の写真展をやってほしいと話があった。あれだけの規模のものだからギャラリーがあっても当然だろう。よしがばってやろう。いよいよ完成が近づいた。現場を見に来てほしいという。行ってみて腰が抜けた。廊下の幅いっぱいの細長い空間。天井はすかすかで直射日光がじゃんじゃん入る。ここがギャラリーですか?。こんなとこでどないして展示しますねや?。初代館長のSさんはいまでも顔を合せると笑いながらいう。あのときはむちゃくちゃいわれましたな。
ホンマに正直、断りたかった。しかし、断れば穴があく。迷惑もかける。どないしたらエエのやろ。やけくそで信州へ遊びに行った。途中、駒ヶ根高原美術館へ寄った。藤原新也のメメント・モリ(死を思え・自分がいつか死ぬことを忘れるな)をやっていた。迫力があった。と、シャチョウが突然のたまわった。これや、図書館これでいこ。見たら、天井から長い写真がぶら下がっていた。突き当りの壁に天井から吊るすんや。あの壁面を縦に使うんや・・・・。こういう規格外の発想になると私はついていけない。ウチにはこんな長い写真はないで。長い紙に横を2枚貼るんや・・・・。引伸ばし代がナンボいるなんてことは彼女は考えない。
以後の細かい線引きは事務員(かく申す私)の仕事。オープン前日、無事吊終わったところ。さすが紙が白い。
写真ステージ 「近江富士」
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