禅問答

名神栗東ICの近く、栗東高校の北東側を通る県道55号から。田んぼの稲が色濃く育ってきた。その向こうは旧東海道と、それのバイパスの働きをしている県道116号に沿う町並み。
三上山は雌山が見えず、いわゆる富士山型を示している。野洲あたりから見る三上山は、左に主峰(雄山)、右に雌山という形を示している。ところが標題の写真にはそれが見えない。いや見えないのではない。見えているのである。三上山だけを拡大してみると、稜線の内側にもう一つ同じ形の線がうっすらと見える。これが雌山である。決して見えていないわけではない。見えているのだけれど通り一遍の見方では見えない。禅問答のようだけど、われわれのものの見方なんてそんなものなのだろう。
写真ステージ 「近江富士」
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