梅雨明け

関西地方、梅雨明けだという。気がつけば夏至から1ヶ月がたっている。太陽の動きでは今年もすでに後半戦に入っているわけだが、暑さはこれからである。
梅雨明けというと、京阪電車の四条駅を思い出す。いつのころだったか、年代も年齢も、何の記憶もないのだが、若かったことだけは間違いない。電車はまだ鴨川堤を走り三条が終点だった。四条駅上りホームは鴨川の上へせり出すように作られ、改札口は四条通側に1か所だけ。そこから10mあまりの下り坂が四条通へ続いていた。
乗客の大半が降りてしまう四条駅、出た先は四条通の幅2mほどの歩道だけ、鴨川のほうへ左折はできても、ぎおん方面へ行くには、電車の通過を待たねばならない。スーと行けばまだ辛抱できるが、市電の軌道と直角に交わっているのだから、ガタガタガタガタと時間がかかる。前後左右肩が触れ合うばかりの人ごみの中、周囲の人の白い服装がべらぼうにまぶしかった。
その後、電車は地下に潜り、改札口を出て地上へ出た時の明るさも経験しているはずだが、印象に残るほどの記憶はない。7月の高い太陽に照らされた白のまぶしさ、これが私の梅雨明けである。
三上山の麓、花緑公園の木陰で弁当を開く人たち。
写真ステージ 「近江富士」
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