天下遠望台

この夏のかかりだったか、百済寺に「天下遠望台」があることを知った。寺へは何度か行ったはずだが、いつも直線の階段を上り下りしただけで、素通りしていたらしい。9月になってチャンスを狙っていたが、ご存知の通りのはっきりしない天気で、結局、きのう(7日)になってしまった。天下遠望台というのだから、あの長い石段を登った本堂よりもっと高いところにあるのかと想像したが、下の庭園からあっという間に着く。何や、こんなところだったのか。
すぐ下のお堂の屋根が目の前にあって難儀するが、それでも湖東平野一望、確かに展望はよい。案内板によると真西にある比叡山へ彼岸の太陽が落ちる。その延長線上800Km先には、渡来系の人々が望郷の念を描いていた母国・百済がある。そんなことから天下遠望の名園というのだとか。右端に比叡山、その下の白い横線が琵琶湖、横に広い鏡山の左斜面に三上山。その左横に広いのが雪野山。日野から見たときには三上山のそっくりさんが、ここからは鏡山のそっくりさんに見える。その左ぽこんと膨れているのが菩提寺山。
とまあ、こういうことなんだけれども、手前のお堂の屋根が大きくもて余す。レンズを長くするとどこから撮ったのかわかりにくくなるし。手前の木を入れる程度で辛抱するか。すぐ下の直線道路が名神である。
写真ステージ 「近江富士」
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