屋根光る

日野川に架かる野村橋。最下流、湖岸道路・日野川大橋から上流へ向かって次の橋である。秋の日の昼前、橋の真ん中あたりから見た野村集落の屋根がきらきら光っていた。いわゆるコンクリート建築に見られない日本的な風景である。橋の面の高さが堤防より高く、さらに身長が加わるから、カメラ位置は堤防の高さよりかなり高い。その位置から見て、2階の屋根より少し低いところまで見える。だから堤防の高さはほぼ2階建ての民家の軒ぐらいか。
上流の県道2号あたりから、ずっと日野川が野洲市と近江八幡市の市境をなしている。しかし、この少し上流・大畑橋あたりから、市境が川をはみ出して蛇行しだし、この野村橋あたりからは近江八幡市域が、大きく野洲市側へ広がっている。現在の川もかなり蛇行しているが、市境を決めた時点ではそれ以上に蛇行していたということだろう。
最近、この堤防に桜が植えられた。まだ木は小さいが、遠からず成長して桜並木になるだろう。そのとき花はこの光る屋根をどう演出するのだろうか。
写真ステージ 「近江富士」
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