鳥の写り方

裸の木にスズメ(だと思うが)が10羽ほどとまっていた。足を止め、カメラを構えて2,3歩近づいた。それがいけなかった。ワッと逃げ出した。慌ててボタンを押し続けたが、写っていたのは2枚だけだった。
標題写真がその1枚目である。拡大写真で見てもらおう。右の3羽はかろうじて鳥に見えるが他は野球ボールのように見える。次に2枚目。左下の1羽を除いて残りの3羽は野球のボールのように写っている。結局、2枚で合計9種類の像が写っているが、大別して3つのグループに分けられる。
最初が球形に写っているもの。鳥は真正面または真後ろから見ると円形に見える。羽ばたきが速くて羽が写らない場合、鳥の姿はボールに写るということだろう。
第2のグループは羽が写っているもの。これは問題なく鳥だと認められる。注意してみると、羽は下を向いているか上を向いているかどちらかである。たまたまこうなったといってしまえばそれまでだが、これは羽が止まった状態である。鳥の羽は上下に往復運動している。運動の両端では必ず止まる。この瞬間にシャッターが合うと羽は写る。
最後、第3のグループは球形に短い柄がついたように見えるもの。1枚目の左端、2枚目の右端がそれである。羽は水平で速く振れている。大部分は写らないが根元だけが写ったのだろう。本来は球形に写る条件だが、近い場合はこのように柄のように写るのだろう。
写真ステージ 「近江富士」
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