番外編・三岐鉄道ねじり橋

ここを下ればエエのやとハンドルを切りかけて、ちょっとまてよ。ひよどり越え顔負けの下り坂である。シカも四足、車も四足。別に下れないというわけではない。しかし下った先が見えないのである。下りたが最後、車がターンできなかったらひどい目にあうぞ。クルマの置き場所があるかどうかも分からないし。歩いて下りたほうが安全やな。小学校の門の横に少しのスペースがある。今は休み中だし少々ならええやろ。
歩いて下りて正解だった。ターンはできなくもないが、標題写真のように、クルマを置いておく所は皆無だった。下る途中、何もわからずに撮った写真だが、画面を斜めに横切るのがくだんの線路である。どこにでもある田園風景と思ってもらえばよい。
橋をまたいだところで左へ曲がる。きれいな水が力強く流れている。調べてみると六把野井水(”ろっぱのゆすい”と読むのだそうだ。読めないことはないが、何でこんな名前が・・・)といい、員弁川上流の水を中流の高台に供給しているという。井水に沿って100mほど進む。誰かが手入れをしてくださっているらしい。苦労なしに歩ける。道の右奥に石橋が見えてきて、・・・あっけなくねじりマンポの下に出る。何も知らずに来たら、この上を何が通っていると思うだろう。水路、ただの道、いろいろ考えるだろうが鉄道の答えはまずあり得ないだろう。そんな雰囲気は一切ない。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば

