電柱が消えた

野洲市三上の別に珍しい場所ではない。しかし注意して見るといつもの写真とは若干雰囲気が異なるはず。右端の竹藪である。これだけの竹藪が急に発生するはずはない。竹藪はずーっとここにありながら、車を止めなかっただけのことである。
というのは普通のタイミングでは電柱が目立って絵にならないのである。それがこのときは見事に消えた。見えるのは左裾の稜線からわずかに突き出ている1本だけ。それも気がつくかどうか。あとは5,6本の電柱が見事に消えた。そこにあることが分かっている私が見てもほとんどわからない。ましてや事情が分からない人が見たのでは絶対に見えないはず。撮影時間は11時27分。夏至から2か月弱とはいえ、まだ太陽は高い。その高い太陽が電柱の真上から少し奥にあったということだろう。電柱に光が当たらなかった。ちょっとでも斜めから当たっておればハイライトが生じたはず。それが三上山のシルエットにカバーされたということだろう。それに引き換え先日のヒマワリ畑、周囲に電柱があり、ちょっとでもカメラを上に向けるとアウトだった。
写真ステージ 「近江富士」
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