3.3度の差

昨日の撮影場所「湖西路」前から、白鬚神社の岬を回って萩の浜水泳場へ出る。松の木が立派すぎて絵を作るのは難しい。その南の端にびわ湖青少年の家という施設があって、そこまで行くと松の木がなくなる。撮影時刻は、湖西路前が12時02分、こちらが12時13分。約10分の差である。にもかかわらずこちらの湖面は青い。そんな中できらめきが右の方ほど多い。太陽が右の方にあることを示している。しかし、10分間で太陽がそんなに動くはずがない。動いたのはカメラの方である。三上山からの方位、湖西路前が353.0度、萩の浜が356.3度。風景を変えたのはこの差3.3度である。
3.3度という角度がどんなものか。簡単に言って、一周360度の100分の1。その微妙な角度がこの画面に見えるのである。いや、正確に言うと昨日の写真ときょうの写真との差として見えるのである。岬が見える、シュロが見えない、そんな話ではない。三上山とその後ろに見える金勝山系との微妙なずれ。今日の写真の方が、後の山がごくわずかに左へずれている。別のいい方をすれば、三上山の頭の出し方。きょうの方が頭の出方が大きい。これが3.3度の差である。
写真ステージ 「近江富士」
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