ふさがれる風景

野洲川堤防上の道路から見た市三宅の集落である。この道路は旧野洲川堤防の名残で両側に樹木が多く、見通しは利かなかったが、道路が改修されると同時に集落側が切り開かれ見通しがよくなった。最終的に最後の1本が切り倒されたのが今年の3月末。そんな立派な木は残しておけよと思ったが、とにかく眺望はよくなった。
今はそれからひと夏過ぎた半年後。夕方から急に晴れて来たのに誘われて行ってみた。いったん切り払われたはづの竹が伸びている。もう1枚。住宅を食い始めている。クズのツルも元気元気。稲刈り後のわらを束ねて並べてある。のどかな風景が何とも息苦しい。標題写真はその竹とツルの幾分かでも勢力の弱い隙間から垣間見た現在の風景である。来年はこの風景が見えるかどうか。
写真ステージ 「近江富士」
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