地球の森寸景

もう一度、大曲に戻ってカーブの内側の広場を見たところ。川の水に限らず、クルマ、自転車から人間まで動くものすべて曲がるときは外側へ広がろうとする。広がった後の内側は平地として残る。それを利用した広場だった。そこに2,3年前だったか、研修室風の建物と妙な遊戯施設が建った。その広場い比べれば建坪は微々たるものだったろうが、三上山に関する視界を考えると広場の面積の半分は死んだ。
この種の公園に、こんな施設が必要だとは思わないが、子供も来ることだからカネがあるなら作ってもいいだろう。しかし、なぜここなのか。この広大な視界を冒してまでここに作る必要があったのか。もし作るならば、すでに林になっている視界が悪いところに作ればいい。高い塔の上まで上って林越しに広がる風景、それを見せてわーすごいと思わせる。それが演出というものだ。平地にいても見える。塔の上に上っても見える。そんなものを見せられて子供が感動するか。いまはやりの無表情な子供を作るだけだ。
写真ステージ 「近江富士」
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