時期遅れの一枚

この時期はつらい。撮った写真をそのまま寝かせておくと、すぐに使えなくなってしまう。この写真も2週間ほど前の撮影。いまとなっては時期遅れ。おそらく今ごろは田植えも終わって水鏡になっているはず。場所は湖岸道路・草津道の駅から、もう1本山側の道(一応メロン街道と名はついてはいるが)へ出たところ。左に三上山、右に菩提寺山。その間にお寺の屋根が入るという構図である。
三上山については、右裾に寸足らずの雌山(もう少し右へ移動すると雌山が本体に吸収されて見えなくなるというところ)、左にそれと対称的に雨山(これも半分だけ)と、妙な意味で対称形を見せる。そして三上山と菩提山とが大きく離れて見える。両者の間、お寺の背後に十二坊の尾根が続いているが屋根が邪魔をして見えない。全体としては不安定な構図を見せる場所である。ほんの少しだけど、烏丸半島のハス群生地まで行くと、強い前景に気をとられ、山の形にこだわらない別の絵に見えてしまう。
写真ステージ 「近江富士」
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