錦織寺

水田に浮くような大伽藍、野洲市木部の錦織寺。毎年このころにはここに立ちたくなる、田植えのころの定番写真である。この広い風景で、電柱が1本も画面に入ってこないということ、これ自体が一つの文化財である。と大きなことを言いたくなるのだが、実はこの場所自体が道沿いの電柱の下である。
寺院の北東側を走る県道32号には、ちょうどこの区間だけ電柱はゼロ。でもその県道と木部集落を結ぶ里道に電柱が立つ。ほんの数本、これが処理されたらもっと変化のあるアングルが作れる。県道沿いの畑の中に建つ「親鸞聖人御旧跡」の碑、これを見るたびにあの電柱さえなければと思う。
写真ステージ 「近江富士」
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