五軒茶屋

クルマが走っているのは名神高速道路。名古屋方面からやってきて竜王IC・菩提寺PAを過ぎ、野洲川を渡って、山あいへの上りにかるところ。三上山40年目にして初めて見る風景である。
話は変わるが、実は今、野洲川流域から他流域への峠巡りをしている。何をヒマなことをと笑われそうだが、これが結構面白い。2012年の暮れから始めて、昨年暮れで丸4年、北周りで武平峠までが終了した。そして今度は南回り。いまは石部の背後の山で遊んでいる。実は今のいままで知らなかったのだが、ここのところで旧東海道がぐっと山側へ迂回していた時代があったという。
1682(天和2年)8月、・・・芭蕉が奥の細道を歩く数年前・・・、野洲川が今の頭首工のあたりで氾濫し東海道が不通になった。そのときぐいーっと道を曲げて峠を越えるコースを造った。峠の山道の安全のため、石部宿からお茶屋が5軒移転した。峠道は明治初期まで続いたという。その「五軒茶屋」という地名が、私が持っている平成11(1999)年発行の国土地理院地形図に残っている。
今その地名は地図にはない。五軒茶屋てどこやと探していたら、新しく開通した国道1号バイパスの「五軒茶屋ランプ」で復活した。三重県からやってくる”わいわい教室”のTさんが、開通していいるのを知らずにいままでのつもりで走っていたら、訳の分からんところへ引っ張って行かれたといういわくつきのところである。山の見え方は南桜の農地から見るのと同じ。何のことはないここは野洲川を越えたすぐ向こうである。
写真ステージ 「近江富士」
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