消え去る風景

いつかレポートした草津川と金勝川との合流地点。そこから下流側の新草津川は南の方へ曲げられている。旧草津川は廃川となって、その下をくぐっていた国道1号のトンネルなどは撤去工事の真最中である。ここは上流側にある廃川跡の防災広場から新幹線をくぐって、下流側へ出てきたところ。道路はまだそのまま残っている堤防上へ上っていく。遠くに草津駅周辺の高層ビルが見えている。
標題写真はこの道路が堤防へ上り切って少しバックしたあたり、下に見えている草は対岸の堤防のもの。すぐ下に建つ民家の屋根の間から新幹線が見える。広さがなく構図は苦しい。さらに電線が空間をよぎる。正直どうにもならない風景だけれど、将来、堤防が撤去されるとこの位置からの三上山そのものが消え去る。そういう意味で、あくまで記録としての三上山である。
写真ステージ 「近江富士」
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