オレンジ色の風景

短い秋の日が早くも南西に傾き、オレンジ色の風景になる。伊庭内湖。西の湖が近江八幡市、こちらはさらに遠い東近江市である。
かつて2つの湖は大中の湖でつながっていたのだろうが、それが干拓されてしまった今は、離れ離れに。大同川が流れ込み、流れ出る。下流の方には「乙女浜」というロマンチックな地名も、その対岸には大水車が立つが、ここからでは視界に入ってこない。
写真ステージ 「近江富士」
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ピンク色の風景

日野川野村橋の上からの風景。といっても川の水が写ってるわけでもなし、おそらく橋の上からのようには見えないと思う。じつはこれ、レンズを短くするとこのように見える。眼下に水面が見える。右が上流側である。一旦画面の外へでたあと左へ曲がって再び画面に入ってくる。それが木の生えているところ。
画面を拡大してもらうと、堤防の上に杭が無数に並んでいるように見える。それが1つ上流の大畑橋である。モヤがかかった午前中、風景が淡いピンク色に。
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白い風景

立冬を過ぎて太陽が南へ寄ってきた。我が家の横の道路から見て、立冬の日に三上山のテッペンから太陽が昇る、俗にいうダイヤモンド富士になる。それを過ぎると右の斜面から昇るようになる。そしていちばん右へ寄るのが冬至。今はその冬至へ向けて右へ右へと寄っていくところである。
ちなみに、冬至というのは暦の上で冬の真ん中。冬の初め(立冬)に三上山のてっぺんから出た太陽は、冬の終わり(節分、翌日が立春)にそこへ戻ってくる。我が家から見る太陽は冬のあいだだけ、三上山の右から昇る計算になる。
晩秋から初冬にかけて、淡い霧が立ちこめる中、朝の低い太陽が三上山の右にあるとき、風景全体が白く霞む。
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小山川

北桜の自転車道である。左が北桜の農地。右が天山の裾。この道を進めば三上山の麓で県道325号希望が丘南線に達し、後へ進めば大山川畔に出て、さくら墓苑に至る。
道路の右側にはガードレールがあり左にはない。左側に転がっても命は保証しますということだろう。写真で見ればこういうことで、何となく不思議な感じがするが、実際に歩いてみるととくに違和感はない。むしろこれで左側への開放感を感じるから不思議である。
このガードレールの不思議は、実は右側が小山川という小さな川が流れていることによる。小山川は花緑公園のさくら池から流れ出て県道沿いを流れ下り、びわこ学園を巻くように左折、自転車道沿い(ガードレールの右外)を流れて大山川に合流する。
この小山川、近江富士団地の近くでは、しっかりとした川として存在する。県道27号もしっかりとした同じレベルの橋2つ渡る。一方が大山川、他方が小山川である。でありながら小山川は写真の位置の後方で大山川に合流してしまう。農地整備されるまでは県道添いを近江富士団地まで流れ下っていたとするとつじつまが合うが、その記憶も記録写真もない。
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午後の陽射し

県道325号希望が丘南線びわこ学園近くからさくら墓苑まで北桜の農地を半周するようにサイクリング道路が走る。自転車が走っていることはまれで、いってみれば格好の散歩道ということころである。
道路は田圃よりは一段高いところを走る。立って見てれば農地を前にして三上山を見る形になるが、少しカメラを下げるとこのように道端の繁みを前景にした姿になる。とくにこのように午後の日差しを受けて立つ姿は、信州小諸あたりから見た浅間山の姿を彷彿させる。
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竹林越し

昨日と同じ場所だと思われるかも知れない。場所も比留田だし同じだといえなくもないが、写っている対象物が、きのうの場合は木、きょうは竹である。
タイトルは竹林。竹薮とどう違うのか。子供のころ「竹林」なんて言葉は知らなかった。小学校6年生の時、京都西山へ集団疎開した。タケノコの産地で昨今では観光地になるぐらい竹の美しいところである。それでも「竹林」とはいわなかった。
以来半世紀を越えて、私達の感覚には竹林と竹薮、はっきりとした区分けがあるような気がする。いま、ところどころに見る竹はすべて竹薮である。おそらくその中へ入り込んだら真っ暗ではないかと思うぐらい、竹薮を通り越して、「竹ブッシュ」というにふさわしい。
ここは日野川左岸、大畑橋のすぐ下流。サイロのような建物(きのうの写真の左端にちらっと写っている。グーグルマップでは中道農場とある)のすぐ近くである。丁寧に手入れが行われているなという感じがする。
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木の間から

国道477号、日野川にかかる野田橋から右岸堤防をを遡る。初めのうち、三上山は上流に向いて左側、すなわち河川敷側に見える。そのうち道が左へ曲がり始める辺りから雑然とした木の中へ入り眺望がきかなくなる。
と、右前方、すなわち堤防の外側が開け三上山が顔を出す。その一角は、最初公園として整備されたようが、いまはほとんどその機能を果たしていない。でも私としてはそのような眺望が得られることが有り難い。その縁まで行くと目の下に畑が広がるが、画面に木を入れようとすると、見えなくなってしまう。当然、家棟川が見えるはずだが、画面ではそれも判然としない。
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午後の光

家棟川河口である。この辺りの家棟川は真北に向かって流れてきて、あとわずかというところで、くっと左へ曲がって北西向きに琵琶湖へ流れ出る。カメラの位置はその北西へ向きを変えた辺り、画面中程に白い車が1台止まっているが、これが真北に向かっている部分の堤防である。
ということで、真北へ向かっている部分から北西へ折れ曲がるとしたら、その角度は90度と45度を足して135度、当然鈍角である。それが画面では∠型にするどく折れ曲がって写るから面白い。午後の光を受けてススキの穂が白く光っている。そこは「く」の字型に折れ曲がった内側の空き地である。
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