前に後ろにも

JR安土駅周辺の市街地から安土城考古博物館への進入路が田圃の中を走る。ただし、進入する場合はクルマの後ろに見ることになるので、詳しくいえば退出路ということになるのだろう。直線道路におもしろい形をした街灯が並んでいる。
道の真正面に三上山があれば話は簡単なのだが、おもしろいこにといえばいいのか、難儀なことにといえばよいのか、その直線道路に対して三上山がごくわずかに右へずれている。このわずかなずれが構図にバリエーションを生じさせる。クルマは少ないが、来ないわけではない。前にも後ろにも気を使わなければならない。とりあえず撮ってはみたけれどという写真である。
写真ステージ 「近江富士」
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繖山の麓から

繖山の麓に散在する文化施設、その中の一つ安土城考古博物館の前庭から。JR安土駅付近の集落の向こうに三上山が見える。三上山の右に同じ形の双子山が見えるが、相場振山(はたふりやま・右)と兜山(かぶとやま・左)。こちらからみると全く同じ形の双子山である。野洲近辺では2つを総称して田中山と呼ばれている。
画面の左の方に大きく裾を広げた鏡山が見える。この山がべらぼうに大きく、八日市付近から三上山が見えないのは、この山が立ちはだかっているためである。
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樹木と視界

昨日の大曲の場所からさらに三上山の方へ進んだところ。国道477号(浜街道)からおよそ500mぐらいの場所である。遊歩道が急に盛り上がり、恒久的な立派な橋につながる場所がある。理屈の上では将来一般道がその下をくぐる計画らしい。写真はその橋の上から見た三上山である。園内の樹木が紅葉して普段とは違った趣を見せている。
さてその樹木の量である。素人にはわからない理由(たとえば風対策とか)があるのだろうが、これだけの量を植えなければらならないのかと思う。おそらくこれがそのまま成長すれば視界もくそもあったものではない。人間が立ち入ることすら不可能になろう。植えて間引いて、ものを育てるには無駄が必要なのだろうか。
そんな中で是非残してほしい木がある。下の写真の木である。まさかこれを切ることはないだろうとは思うが。
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この広さこそ

さらに三上山に向かって右の方へ進む。300mほどでかつての堤防は撤去され平地へ下る。旧南流が大きくカーブしていたところで近くには「大曲」などの地名も残っている。手前のくぼんでいるところが、旧南流の残りで、いま見える範囲でいえば、三上山の方から下ってきて、画面右端で大きく曲がって目の前を横切って画面左へ下っていく。
今見えているのは、その南流をベースにした、地球の森最大の広場である。その広場の一角に、左に見えているような建物が建った。完成直前という感じで、たしか「森つくり館」とかのプレートが取り付けられていた。こんな広い場所だから、少々のものを建てても応えないだろうとの考え方だろうが、わたしは、こんな広場だからこそ、広いままで残したかったと考える。この広さそのものが宝なのだから。
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散ってしまった

明富中学校の横を回って地球の森へ出た。旧南流左岸の堤防に上ると三上山が見える。細かい話だけど斜面右下に見える菩提寺山が昨日の写真に比べてわずかに右に移動していることがわかる。このことはとりもなおさず、昨日の撮影場所に比べて今日の場所が右へ移動したことを意味している。
対岸に見える木々の紅葉を期待したがほとんどがすでに散ってしまっていた。手前の川は旧南流跡のたまり水。川としての働きはなしていないが、このようにして水が残っている。遊歩道が整備され、休憩所なども立派だが、普段ほとんど人はいない。
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コブが重なる

明富中学校前の道路へ行ってみた。三上山に向いて左側半分は、手前に大きな建物があって視界が妨げられるが、右半分はご覧のような広い風景になる。途中水保町の集落が点在するが、場所によっては2Km先の国道477号、いわゆる浜街道沿いの集落まで見通せる場所もある。
空気清澄で視界がいい。三上山の右斜面を下ると、コブが3つ見える。右斜面のコブは2つのはずだ。実はこれ、三上山のコブは3つのうち一番左の1つだけ、右の2つは湖南市の菩提寺山の右半分。要するに、真ん中の背の高いコブとその右のコブは菩提寺山の右半身というわけ。三上山の2つ目のコブは見えているはずだが、菩提寺山に重なって区別がつかなくなっている。ちょっと面白い見え方である。
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登山道紅葉

国道8号・信号「三上」のそばにあるコミセン「みかみ」の駐車場から三上山の主峰(雄山)を見たところである。防災無線のスピーカーや電柱が立ち並んで普段は撮ろうという気が起らないところである。
ご覧のように頂上直下から色がまだらな尾根が斜め左へ下ってきて、途中から向きを変えて明らかな紅葉の尾根が右下に向かって下ってくる。三上山に登られた方ならお分かりだと思うが、実はこの紅葉の尾根こそが、登山道そのものなのである。登山に来た人に聞いてみると、ほとんどの人が「思ったよりきつかった」との感想を漏らす。思ったよりきつかった根本の原因がこの登山道にある。ふつう登山道というと右へ左へと折れ曲がりながらジグザグに登ってくものだが、この山はそうではない。とにかく直登する。これがきついのである。
話がそれた。今日の話はこの登山コースが、落葉樹化しているということである。2,30年前まではこのようなことはなかった。近年その変化がぐんぐん加速している。なぜ登山コースが紅葉化するのか。素人の私には理由はわからない。
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