入日の丘

本論に入る前にきのうの続きをひとくさり。日の出の塔の前に「慰霊の丘」という小さな塚がある。実はこれがさくら墓園レイアウトの中心的位置を占めているのだが、日の出の塔の説明を読んで、この丘が日の入りの丘だと思い込んでいた。ところがそうではなかったのである。つい最近入り口近くの場所で、なにこれというモニュメントが置かれているのに気がついた。それが今日の標題写真「日の入りの丘」ということになるわけだが、丘でも何でもないただの平地に、「どこかその辺に適当に置いとけや」という感じで配置されていたのである。今度は太陽が2つあるのかと驚いたが、これはそうではなくて「心」という字をデザインしたという。それなら意味はわかる。問題は配置の仕方である。
「日の入りの丘」というのだから、ちょっとは目立つぐらいの小山の上に配置できなかったのか。そしてお互いの丘に立って彼岸の日の出・日の入りに思いをはせる、せっかくのアイディアをなぜ生かせなかったのか。今のままだとお互いのモニュメントの見通しすらままならないのである。たとえば入日の丘から日の出の塔は見通せない。今のままでは両方のモニュメントが死んでいる。せめて日の出の塔を生かすとすれば、標題写真の画面右端にちらと見えている石標の近くまで移動して塔を見る。塔の部分をアップする。この通路こそが説明板による「東西の軸」である。
写真ステージ 「近江富士」
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