車窓から・結

電車は平地へ下りて万葉台住宅沿を走る。展望がきかなくなり三上山が見えるのは、昨日見てもらった通りともう1本野洲駅寄りのきょうの標題写真の通りと2本だけになる。きょうの通りは例の地蔵さん通りで、いまは国道妙光寺まで通じる立派な道になっている。見えている道は側道で、メイン道路はJR線をアンダークロスして中山道の手前で地上へ出てくる。
この道はご覧のように三上山が真正面に見える、いわば三上山展望道路である。話はそれるが、野洲市ではいま駅前通りの電線地中化工事が進行中である。駅前道路は突き当りに妙光寺山が見えるだけで、風景という点では地蔵さん道路の比ではない。もう3,4年前になろうか、「野洲市の景観を考える委員会」というのがあって、その中で論議のポイントとして、”三上山を中心とする景観”をとり上げていた。その委員会で、駅前通りの電線地中化の話が出た。私は「同じ金を使うのなら、駅前通りの電線地中化より地蔵さん通りの方が価値が高い。その方が三上山の風景が生きる」と発言をした。それに対する当局の回答。「駅前通りでないと国からの補助が出ないので…」。金は出す。主旨の範囲で自由にやれという裁量はできないのか。例の3万円にも、やれ何に使え、何に使うなと、ただし書きがついてきまっせ。
万葉台住宅開発前後の風景。遠くに中山道沿いの集落が見え、その向こうに神社の森が見えた。のどかないい風景だった。故西村良雄さん撮影の写真でどうぞ。開発工事開始前。標題写真で歩道と住宅間に溝が見える。その溝の原型。アンダークロス以前の道路の原型。墓参りに行くとときどき西村さんの奥さんに遇う。”お互いトシとりましたな”が挨拶。
写真ステージ 「近江富士」
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