1年が3秒

久しぶりの快晴で比良の雪がさわやか。南桜の農地からである。何度か書いたが、三上山を撮りだしたころ、雪の比良山を高く大きく撮りたかった。最初の冬はどうにもならなかった。それが分かったのは2年目だったか3年目だったか。うんと遠くへ離れたらいい、たったそれだけこのことを理解するのに、ずいぶん時間がかかった。
朝日放送で「ココイロ」というテレビ番組の制作を請け負っているというKさんから問い合わせがあって、先日、そのKさんがやってきた。一人である。番組は2分ほどだという。今までの例だと2,3分の番組なら、ディレクター兼カメラマンのような人が一人でやってきて、簡単な打ち合わせをして、適当にカメラをセット。ああやってくれれ、こうやってくれ、何かしゃべってくれ。半日近くの時間はかかるが、それでOKだった。
ところが今回は違った。「八田さんが写真をやりだし動機は?」から始まった。そして「三上山40年がぎゅーっとつまった写真はありませんかね」。・・・・八田さんの40年を2分に圧縮するのですよ。10年で30秒。1年3秒か・・・とひとりごと。いろんなディレクターとの出会いがあったが、そんな発想をする人は今回のKさんが初めてだった。言ってみればこの日乗がそれに当たるのだろうが。撮影はこの月の下旬だという。どうまとめるのかはまだ決まっていない。
写真ステージ 「近江富士」
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